私たちは仕事に取り組む際「積み上げ思考」で考える傾向があります。
積み上げ思考とは、物事を積み重ねていくことで目標を達成する考え方のことをいいます。
ブロックを1つずつ積み上げていくように、ゴールに向かって1歩ずつ前に進んでいくスタイルです。
1歩前に進めば、1歩分ゴールに近づけます。
最もシンプルな取り組み方です。
1つずつ仕事をこなし、1つずつ結果を積み上げていくことで、大きな成果につながります。
ひたすら仕事に取り組んで、少しずつ結果や成果を積み上げていけば、いずれ目標を達成できるでしょう。
積み上げ思考で目標に近づいていく方法も悪くはありません。
しかし、迷わない生き方を実現させたいなら、積み上げ思考には要注意です。
やみくもな仕事の仕方になり、目標を達成できる可能性が低くなるからです。
1つずつ積み上げていくことで、目標に近づいていく方法も悪くありませんが、迷うことが多くなります。
積み上げ思考だから、きちんと目標を達成できるか不確実です。
目標達成に必要な要素やプロセスを把握しにくくなります。
積み上げ思考は、無計画でがむしゃらな仕事の仕方になりやすい。
ひたすら前に進むのはいいのですが、そこに計画性がありません。
時間管理が曖昧になるので、きちんとした時間配分が難しくなります。
体力の配分がわからず、正しい力加減ができなくなります。
スケジュール管理が曖昧になるので、仕事の進行を正しく計測しにくくなります。
最初に全力を出し切って、途中でバテてしまい、結局目標を達成できなくなる可能性もあります。
今やっている仕事が、目標達成とは無関係のことかもしれません。
「この仕事にどれだけ時間をかければいいの?」
「体力の配分はどのくらい?」
「正しい方向に進めているの?」
「どれだけ前に進めているの? あとどのくらいで目標を達成できるの?」
うやむやした状態になり、迷うことになるのです。
迷わない生き方をするなら「逆算思考」になることです。
逆算思考とは、目標達成から前にさかのぼる考え方のことをいいます。
達成された未来のゴール地点から、現在にさかのぼって考えます。
目標達成から逆算していくことで、正しい時間配分や優先順位が見えてきます。
目標達成を前提とした、現実的な計画を立てることができるようになります。
どうすれば逆算思考ができるのでしょうか。
逆算思考には、次の5つのステップがあります。
逆算思考は、あくまで達成を前提として考えるため、具体的になります。
仕事であれば「完了」という終わりを起点にして考えます。
完了から逆にさかのぼって考えることで、仕事の配分がうまくいき、正しい計画を立てることができるようになります。
「何をする必要があるのか」
「残り時間はどのくらいなのか」
「いつまでに何の仕事を終える必要があるのか」
目標達成から逆算することで、正しい計画を立てることができるようになります。
やるべきことがわかってきて、迷わなくなります。
受験であれば「合格」をゴールとして考えます。
まず合格したい大学を決めます。
大学が決まれば、必要な受験科目がわかります。
合格に必要な勉強量・勉強時間を逆算して、全体スケジュールを立てます。
結果として、今日やるべき勉強がわかります。
「家が欲しい」という夢を実現するにも、逆算思考が有効です。
家が欲しい年齢を決めます。
その年齢で家を買うには、どのくらいお金が必要なのか逆算します。
そのお金のためには、毎年どのくらい貯金をしていくのか逆算します。
逆算思考をするから、現実的なプランを立てることができるようになります。
逆算思考は、実現思考です。