「現実を見たくない」
「見えないほうがいい」
「あやふやな状態のほうがいい」
見えることに抵抗を持つ人もいるでしょう。
たしかに「はっきり見たくない」という人もいるでしょう。
「現実を見るのが怖い」という気持ちもあるかもしれません。
しかし、見えないだけでは正しい判断ができません。
見えないのはよくありません。
見えないとわかりません。
正しい現状を把握できなければ、正しい判断も下せません。
迷いが生じて、建設的な考えができなくなります。
勘や経験だけで判断するには、限界があります。
当てずっぽうな決め方になって、根拠に基づいた決断を下せません。
見たくないからといって、見えない状態のままにしていると、迷いが生じます。
どうしていいかわからず、正しい一手を打てません。
頭の中で計画や状況を把握している人もいるでしょう。
頭の中で考えているからといって、油断はできません。
頭の中だけで考えるのでは、見えないのと同じです。
人に伝えにくくなります。
人に伝えようとするときも、正しく伝えにくくなります。
頭の中で考えることは、想像の世界です。
もやもやした状態のため、正確に把握できません。
人は忘れる生き物です。
しっかり覚えていることでも、うっかり忘れることがあります。
しっかり把握しているつもりでも、いつの間にか内容が変わってしまうこともあります。
可視化の癖をつけてください。
数字・映像・グラフなど、見てわかるような形に示すことが大切です。
可視化すれば、具体的になります。
たとえば「紙に書き出す」という方法です。
原始的な方法ですが、可視化の効果は抜群です。
紙に書き出せば、文字にできるため、頭の中の思考を可視化できるようになります。
業務状況も可視化しましょう。
可視化すれば、仕事の進行が具体的にわかります。
優先順位を考えて取り組めるようになります。
間違った方向に傾けば、すぐ修正ができるようになります。
健康状態も可視化が大切です。
感覚だけで「調子がいい」「大丈夫だろう」と判断するのはよくありません。
きちんと健康診断を受ければ、診断結果を可視化できます。
身長、体重、体脂肪率、BMI、血圧、血糖値、コレステロール値。
はっきり数字として出ることで、健康状態を可視化でき、具体的に把握できます。
悪い判定が出たときも、見えるからこそ原因を突き止めることができ、必要な対策を打てます。
機械の性能も、可視化させましょう。
「速い」「強力」「高品質」だけでは抽象的です。
結果を数値化・グラフ化すれば、目で見えるようになります。
感覚でわかりにくいところも、可視化すれば、わかりやすくなります。
目で見えるからこそ、おかしいところがあれば一目でわかるようになります。
「こうすればいい」「ここを改善しよう」と正しく判断を下しやすくなります。
手間暇がかかっても、可視化することにこだわってください。
小さなことは頭の中だけで考えがちですが、むしろ小さなことだからこそ可視化することが重要です。
可視化すれば、具体的になります。
「具体的にすること=迷いを減らすこと」です。
お金や手間暇がかかっても、可視化するだけの価値があります。