すべてを吟味しないことです。
もちろん選択肢が少ないときならいいのです。
選択肢が3つしかなければ、吟味するのも簡単です。
自分の好みや価値観に合わせて選べばいいだけです。
手間も時間もかからず「こちらのほうがよさそうだ」とすぐ決められます。
しかし、選択肢が多い場合となると話が変わります。
選択肢が多いと比べる作業が大変です。
選択肢が10あれば、吟味を10回しなければいけません。
選択肢が100あれば、吟味を100回しなければいけません。
選択肢の数が多くなればなるほど、吟味するのが大変になります。
時間と労力がかかりすぎてしまい、非現実的です。
吟味するだけで大仕事になり、日が暮れてしまうでしょう。
選択肢が多くなるにつれて、きちんとした吟味も難しくなります。
小さな差が多く、それぞれの差がわかりにくくなります。
どちらがいいのか、ますます迷うことになります。
すべてを吟味するから迷うのです。
すべてを吟味するのは理想的な方法に思えますが、要注意です。
もともと選択肢が少ない場合ならいいのですが、選択肢が多い場合では、迷いをもたらすことになります。
では、迷わない生き方をするためには、どうすればいいか。
すべてを吟味するのではありません。
定番から始めるのです。
選択肢が多い場合は、まず定番を基準にして考えましょう。
定番は、ロングセラーです。
最も多くの人から支持を得ています。
流行に左右されず安定した需要があります。
定番は、そのブランドの特徴を最も表したものでもあります。
「こういうものが人気なのか。売れ筋なのか」と素早く理解できます。
定番がベストとは限りませんが、少なくとも大失敗をすることはないでしょう。
どの分野でも定番の数は限られています。
定番を基準にすれば、選択がシンプルになり、迷わず選べます。
定番が複数ある場合もありますが、多くはありません。
定番から選んでメインの手応えを得ておけば、ブランド全体の特色がわかるので、2回目からの選び方が楽になります。
定番に慣れてきたら、次から別のものを選べばいいでしょう。
老舗の洋菓子店で、お菓子を買うシチュエーションがあるとします。
老舗の洋菓子店では、膨大な数のお菓子が並んでいるでしょう。
一つ一つ試食をするわけにもいきません。
いろんな味や形のお菓子があると、悩んでしまうところです。
こういうときは店員さんに「定番はどれですか」と聞けば、さっと案内してくれるでしょう。
ベストになるとは限りませんが、少なくとも大失敗になる心配はありません。
時間やお金を無駄にすることも少なくなります。
定番が存在しなければ「売れ筋はどれですか」という聞き方が有効です。
「こちらがよく売れています」と案内してくれるはずです。
最も売れているのは、定番ということです。
迷ったら定番です。
この選び方を身につけておけば、選び方がスマートになります。