自分が教える立場になり、誰かに厳しく接することがあるでしょう。
長く生きていたりキャリアを積んだりしていれば、自分が親や先輩として教える立場になります。
教える立場になったとき、相手が間違えたり言うことを聞かなかったりすることがあるもの。
厳しく接するのはいいですが、大切なのは「接し方」です。
厳しく接するとき、怒る人がいます。
かっとなって怒鳴り散らします。
険しい表情と鋭い目つきで相手を威嚇します。
怒りのストレスを吐き出すかのように、感情をぶつけます。
大声で怒鳴り散らし、恐怖で無理やり言うことを聞かせようとします。
怒っているときは無我夢中ですが、その後が大変です。
怒った後は、必ず落ち込みます。
後悔するからです。
怒っている最中は我を失っているため、自分のことが見えていません。
そのため、必ず何かをやりすぎることになります。
言いすぎてしまったことを後悔します。
感情的になった自分を恥ずかしく思い、自己嫌悪になります。
「怒る人=感情のコントロールができない人」ということであり、未熟で恥ずかしいことです。
怒ると、感情が急上昇した後、急降下となります。
「どうしてあんなに怒ってしまったのだろう」
自己嫌悪と後悔の念に襲われ、どっと落ち込んでしまうのです。
普段から怒りっぽく、感情の沸点が低い人は特に注意が必要です。
親や先輩として、誰かに厳しく接することがあるでしょう。
そんなとき、怒るのではありません。
叱るのです。
「怒る」と「叱る」は似て非なるものです。
最大の違いは「理性を保てているかどうか」です。
怒るとは、理性を失った状態で、感情をぶつけることをいいます。
叱るとは、理性を保った状態で、冷静に諭すことをいいます。
怒ることには理性がありませんが、叱ることには理性があります。
叱ることには、理性があるので、冷静に諭していけます。
「どうしてこうなったの? それならこうすればいいね。次からこうしましょう」
叱るようにすれば、感情を抑えた話し方ができます。
落ち着いた口調で、相手が納得できるよう順序立てた話し方ができます。
そのため、叱った後は、怒った後とは違って、落ち込むことがありません。
普通でいることができるのです。