夜の町、ネオン街を歩いていると、融資をする看板やチラシを見かけます。
「電話1本、審査なし」
「即日で30万までご融資いたします」
「他社で断られた方でも問題なし」
誰がみてもヤミ金であることは明白です。
明らかに怪しい。
「こんな広告に引っかかる人はいるのか」
これがいます。
引っかからないのは、今あなたがお金に困っていないからです。
借金を背負い、1円でもいいからお金を必要としている人は、この種類の広告に釣られます。
たとえヤミ金に手を出してはいけないとわかっていても、手を出しているのは、お尻に火がついているからです。
お金に余裕がないときは、冷静に考える余裕もない。
切羽詰まっているときには、自制心を失いやすい。
普段は当たり前のようにわかることでも、わからなくなってしまいます。
弱っているときには、普段騙されないような言葉にも誘惑されやすくなります。
人間は、弱っているとき、冷静な判断力を失います。
不況で会社があえいでいるときも同じです。
お金がなくて、困っているときには、判断力が著しく低下します。
不況で少しでも会社にお金があればいいと思っていると、社長の経営判断が弱くなりがちです。
「自分は今、余裕がないな」
そう感じたら無理をせず、ほかの人と一緒に話し合うことです。
会社内のほかに頼りにできる人間と話し合い、慎重になります。
これは社長に限った話ではありません。
部長でも課長でも同じです。
人間、お金がないときには、あらゆる判断力が低下します。
情緒も不安定になり、自暴自棄になりやすい。
他人の協力を仰ぐというのは重要なことです。
自殺者の原因を調べると、常に「借金」が第一位です。
それはお金がなくて余裕がなくなり、誤って死という選択をしてしまったからです。
判断力だけでなく、情緒も不安定になると、そういう判断ミスまでしてしまう。
お金がない人は、自分で考え、決めてはいけない。
どうしても冷静に考えられなくなります。
必ず頼りになる人と話し合えばいい。
弱さをさらけ出し、助けを求め、相談や助言を求めます。
複数人で知恵を出し合い決定しましょう。
「今、何をどうするべきか」
「この大変なご時世、どうすれば生き残ることができるのか」
自分一人で抱え込むのではなく、頼りになる誰かと話し合えば、取り返しのつかないミスを防ぐことができることでしょう。
意外な突破口を見いだすことができるはずです。
「お金がないとき、人間はあらゆる余裕がなくなる」
その法則を知っているだけでも、不況は乗り越えやすくなるのです。