不況になれば動き出すのは、国や政府です。
経済が大きく傾いているときに黙っているはずがありません。
たしかに国や政府は大きな力を持っています。
経済状態にメスを入れ、悪循環を断ち切る強い力があります。
巨額の金を導入したり、あっと驚く政策を実施したりなどします。
そこで企業は期待します。
「国が何とかしてくれるだろう」
「政府がうまくやってくれるに違いない」
大きな期待を抱いてしまいます。
しかし、ちょっと待ってください。
その政策が実施されるまでには、時間がかかります。
巨額の金が動くため、多くの話し合いを重ね、何度も審議を重ね、慎重になります。
長い時間を要し、数カ月かかって当然です。
この時間は、重要です。
国や政府の助けを待っているうちに、不況で自社は売り上げが落ち続け、あっという間に廃業です。
国や政府に期待しないことです。
別に国や政府が悪いと言っているのではなく、初めから頼り切ってしまおうという姿勢がよくない。
初めから期待を抱いてしまうから、何とかしようという自社の切迫感が薄れます。
補助金のような何らかの助けが得られれば、儲け物と思うくらいでいい。
期待は完全に捨てることです。
そのくらいの決断が必要です。
では、どうするか。
今すぐ会社内部を変えます。
国や政府の政策の効果は時間がかかりますが、会社が打ち立てる不況対策は、速攻性があります。
アイデアや工夫は、今日、今すぐ挑戦できることです。
待つのではなく、今すぐアクションを起こします。
このスピードが重要です。
変化のスピードは速ければ速いほどいい。
不況には節約志向になるのはわかりきっていることです。
その不況状態における人々の心理を、広く深く想像しましょう。
何かいいアイデアはありませんか。
多くの人が節約志向になれば「節約」と「自社の強み」を結びつけてみましょう。
不況だからこそ、売れそうな商品を開発します。
不況だからこそ、売れそうなネーミングを考えます。
不況だからこそ、売り方に工夫を凝らします。
今すぐ不況を逆手に取って、対策を打ち立て、実施する。
国や政府とは違い、自社には「速攻性」という強力な不況対策があるのです。