執筆者:水口貴博

不況を乗り切る経営者の30の心得

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「国や政府が助けてくれる」という期待は捨てる。

「国や政府が助けてくれる」という期待は捨てる。 | 不況を乗り切る経営者の30の心得

不況になれば動き出すのは、国や政府です。

経済が大きく傾いているときに黙っているはずがありません。

たしかに国や政府は大きな力を持っています。

経済状態にメスを入れ、悪循環を断ち切る強い力があります。

巨額の金を導入したり、あっと驚く政策を実施したりなどします。

そこで企業は期待します。

「国が何とかしてくれるだろう」

「政府がうまくやってくれるに違いない」

大きな期待を抱いてしまいます。

しかし、ちょっと待ってください。

その政策が実施されるまでには、時間がかかります。

巨額の金が動くため、多くの話し合いを重ね、何度も審議を重ね、慎重になります。

長い時間を要し、数カ月かかって当然です。

この時間は、重要です。

国や政府の助けを待っているうちに、不況で自社は売り上げが落ち続け、あっという間に廃業です。

国や政府に期待しないことです。

別に国や政府が悪いと言っているのではなく、初めから頼り切ってしまおうという姿勢がよくない。

初めから期待を抱いてしまうから、何とかしようという自社の切迫感が薄れます。

補助金のような何らかの助けが得られれば、儲け物と思うくらいでいい。

期待は完全に捨てることです。

そのくらいの決断が必要です。

では、どうするか。

今すぐ会社内部を変えます。

国や政府の政策の効果は時間がかかりますが、会社が打ち立てる不況対策は、速攻性があります。

アイデアや工夫は、今日、今すぐ挑戦できることです。

待つのではなく、今すぐアクションを起こします。

このスピードが重要です。

変化のスピードは速ければ速いほどいい。

不況には節約志向になるのはわかりきっていることです。

その不況状態における人々の心理を、広く深く想像しましょう。

何かいいアイデアはありませんか。

多くの人が節約志向になれば「節約」と「自社の強み」を結びつけてみましょう。

不況だからこそ、売れそうな商品を開発します。

不況だからこそ、売れそうなネーミングを考えます。

不況だからこそ、売り方に工夫を凝らします。

今すぐ不況を逆手に取って、対策を打ち立て、実施する。

国や政府とは違い、自社には「速攻性」という強力な不況対策があるのです。

不況を乗り切る経営者の心得(6)
  • 国や政府に期待して、政策が実施されるのをぼんやり待つのはやめる。
不況時、本物は生き残り、偽物は消えていく。

不況を乗り切る経営者の30の心得

  1. 大不況こそ、企業の害毒を一掃する最高の機会。
  2. 経済を変えようとするのではなく、会社内部を変える。
  3. 過去の成功にしがみついている企業は、一瞬で不況の波に飲み込まれる。
  4. 不況に合わせて事業内容を変えることが、一番の不況対策。
  5. 給料が上がらないのは「期待を超える仕事」をしていないから。
  6. 「国や政府が助けてくれる」という期待は捨てる。
  7. 不況時、本物は生き残り、偽物は消えていく。
  8. 楽をして成長を急ごうとする企業は、不況にもろい。
  9. 時間のかかった成長ほど、不況に強くなる。
  10. 手抜きをしがち見えない部分を、あらためて強化しよう。
  11. 「強い者、頭の良い者が生き残るのではない。
    変化するものが生き残るのだ」
  12. もたもた始める改善は、思ったほど不況対策にはならない。
  13. コンコルドの失敗には、不況を乗り切る教訓が隠されている。
  14. 社員が陰で会社の悪口を言っているところは、倒産しやすい。
  15. いくら不況でも、お客さまへのサービスは手を抜かない。
  16. 不況を乗り切るには、お客さまへのサービスを強化・充実させればいい。
  17. 不況のときこそ、海外旅行へ行け!
  18. 「辞めたい」という社員を、無理に引き止めない。
  19. 不況の突破口は、お客さまからのクレームだった。
  20. 大不況のときこそ、社長は一番元気でいなければいけない。
  21. 頑張った人を表彰するイベントを、定期的に設ける。
  22. 現金をもらって、嬉しくない人はいない。
  23. 「不況」「不景気」という言葉は、禁句にする。
  24. お金に余裕がないとき、判断力は著しく低下する。
  25. 無理な買わせ方で売り上げを伸ばした会社ほど、不況時にあえぐ。
  26. 本当にお客さまの役に立ち、喜ばれている会社に、不況は関係ない。
  27. 調子が悪いときほど「夜遅く」ではなく「朝早く」。
  28. 希望退職者を募集すれば、穏便に人の削減が可能になる。
  29. いきなり人を切らない。
    「ワークシェアリング」と「教育」で乗り切れ!
  30. 不況とは、忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期。
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