地震に対して「頑丈な家」と「もろい家」があります。
新築で外観がよい家のほうが頑丈そうに見えますが、そうとは限りません。
外観では判断は難しい。
地震に耐えられるかどうかのポイントは、床の下や天井の上など、そうした普段目に見えない部分に隠れています。
手抜きをして建築された家は、地震が来たとき、すぐ壊れます。
つい見えるところばかりに力を入れ、見えない部分を手抜きしたからです。
たしかにお客さんが直接目にするのは、外観です。
立派な外観のほうが品質は高いように見え、売り上げに直結します。
しかし、大きな地震が来たときにばれてしまいます。
その外観は、偽りの仮面であったことが。
外観も重要ですが、見えない部分はそれ以上に重要です。
床の下や天井の上など、そうした普段目に見えない部分に本当の商品価値が存在しています。
直接目に見えないところこそ、注意を向けるべきです。
たとえば、サポートセンターの人たちです。
サポートセンターの人たちがしっかり役目を果たしていれば、お客さまからのクレームを商品開発に生かせるでしょう。
また流通の仕組みも重要です。
流通経路がしっかりしていると、交通事故で道路が封鎖されていても、回り道できるようなやり方を取れます。
バーゲンセールやイベントなどに間に合うように仕入れの流通経路を確実にします。
会社内での会議です。
「これからはどういう服が売れるだろうか」
「消費者の好みはどう変化しているのだろうか」
「そのために一番求められる商品とは」
そうしたところで行われる会議で、将来に直結する話が進められています。
すぐ売り上げに直結はしないから、手抜きをしがちな見えない部分を、あらためて強化です。
不況こそ「見えないところ」に力を入れる時期です。