ときどき簡単な手口の詐欺に引っかかったニュースを見かけることがあるでしょう。
子どもや小学生でも見抜けるような、簡単な詐欺被害のニュースが後を絶ちません。
巧妙でわかりにくい詐欺に引っかかるなら別ですが、簡単な手口の詐欺に遭ったニュースは意外と多い。
簡単な手口の詐欺被害のニュースを見ると、ばかにしたくなる気持ちになるかもしれません。
「こんな詐欺に引っかかるなんてばかだな。騙されるほうが悪い。自分は絶対騙されない」
被害者の無知や愚かさを笑いたい気持ちになるかもしれませんが、ここは大切なポイントです。
世の中に絶対はありません。
「絶対騙されない」と思っている時点で、油断が生まれています。
ちょっと想像力を働かせて、その人の事情を察してみてください。
その被害者は、無知になるのも仕方ない年齢なのかもしれません。
人は誰でも年を取り、老いを迎えます。
高齢になればなるほど記憶力や情報収集能力も低下します。
周りに家族や友人がいなかった状況も考えられるでしょう。
事情があって孤立せざるを得ない状況があると、寂しさや孤独感を覚えることがあって当然です。
そんなとき優しく親切に接してくれる人が現れると、信頼してしまい、気持ちが緩むことがあるはずです。
心に余裕がなくていっぱいいっぱいの状況だったのかもしれません。
誰でも余裕のなくなるにつれて注意力が低下します。
とりわけ経済的に困窮しているときは、正常な判断ができなくなります。
「貧乏になると頭も性格も悪くなる」というのは本当の話です。
余裕がなくていっぱいいっぱいのとき、甘い話が舞い込んでくると、天からの救いのように感じるでしょう。
怪しいとわかっていつつも、窮地に陥っているときは、反射的に飛びつきたくなるはずです。
たとえ賢くて余裕のある人であっても、油断はできません。
どれだけ賢くて余裕のある人であっても、うっかりはあります。
あなたはこれまでの人生でうっかりを経験したことがあるのではないでしょうか。
へとへとに疲れているときもあれば、単にぼうっとすることもあるはずです。
詐欺師は、人の過信をうまく突いてきます。
詐欺には心を油断させるような仕組みがあります。
簡単な手口の詐欺でも、いろいろな状況が重なると、誰でも引っかかる可能性がゼロは言えません。
だからこそ「自分は絶対騙されない」という考え方を捨てることです。
詐欺に騙されないためには、いかに油断を生まないかが重要です。
「自分は絶対騙されない」という考え方は油断を生むだけであり、プラスに働くことはありません。
過信の考えが少しでも頭に浮かぶことがあれば「それは愚かな考えだ!」と自分に厳しく言い聞かせてください。
「自分は絶対騙されない」という考え方をやめるだけで、詐欺に対する注意意識が一回りアップします。