ぎりぎりにならないと動けない人がいます。
学生時代、試験を一夜漬けで乗り切った人もいるでしょう。
普段は勉強をサボり、試験前日になってようやく重い腰を上げます。
「試験は明日だ。もう時間がない!」と自分を追い込むことで、必死の状態を作ります。
人は追い詰められたとき、すさまじい集中力・行動力を発揮します。
焦りが強ければ強いほど眠気も吹き飛ぶため、徹夜による一夜漬けもできてしまいます。
自分を追い込んだ結果、ぎりぎりうまくやり遂げれば「よかった。間に合った」とほっとします。
小学・中学のころであれば試験範囲も限られているのでうまくいくことも多い。
普段から勉強をするのが苦手で「試験勉強と言えば一夜漬け」と思っている人がいるものです。
「自分はぎりぎりにならないと動けないタイプ」と思っている人もいるかもしれません。
もちろん学生時代までならそれもありですが、社会人になってからは注意が必要です。
社会人になったら、ぎりぎりの行動は慎むのが賢明です。
痛い目に遭うのは時間の問題だからです。
今まではぎりぎりまで自分を追い込んでそれでうまくいっていたかもしれません。
それは、運がよかっただけです。
たまたま間に合っただけです。
いつもうまくいくとは限りません。
うまくいけばいいですが、そうでないときが大変です。
学生時代であれば残念の一言で済むかもしれませんが、社会人となるとそうはいきません。
ぎりぎりということは余裕がないということです。
社会人になれば、不測の事態が発生するのは日常茶飯事です。
電車遅延、急な体調不良、突然の機械故障、先方の急な予定変更、ミスによるリカバリーなど多種多様です。
思いもよらないことが起こり、遅延が発生することもあります。
「自分を追い込むためにわざとぎりぎりになってから取りかかったものの、結局間に合わなかった」という場合もあるはずです。
期日に間に合わず上司や取引先に迷惑をかけてしまえば、叱られるだけでは済みません。
不利益や経済的な損失を出すことになるでしょう。
人事評価に影響するのは間違いなく、場合によっては解雇に至る可能性もあります。
ぎりぎりになってから動くのが習慣になっていると、プライベートでも信用を失い、周りから人が離れていくでしょう。
笑い事で済まなくなり、人生に大きなダメージをもたらすことになります。
ぎりぎりにならないと動けないタイプなら、早めに改善しておくことをおすすめします。
「性格の問題だから直せない」と思うなら誤解です。
性格の問題ではなく、習慣の問題です。
普段から意識して行動して習慣づけることです。
普段から十分な余裕を持って行動するよう心がけましょう。
社会人の基本は、常に前倒しです。
スケジュールの変更の際も、まず前倒しから検討しましょう。
無意味な先延ばしもしません。
今日できることは今日やります。
常に余裕を持った行動を取ることをおすすめします。
ぎりぎりにならないと動けないなら、ぎりぎりでなくても動けるような環境を整えてください。
最初は少し大変かもしれませんが、心を入れ替え、新しい自分に生まれ変わるつもりで取り組んでください。
いったん習慣になれば、後は自然と体が動き始めます。
ぎりぎりの行動に対して抵抗を感じるようになり、自然と余裕を持った行動が当たり前になります。