軽い気持ちで「後でやります」というセリフを言う人がいます。
別に仕事をやらないと言っているわけではありません。
今は都合が悪いため、後でやると言っているだけです。
きちんとやることも宣言しています。
時間に余裕があるときのほうが、ゆっくり落ち着いてできることもあるでしょう。
口癖になっていて「後でやります」と発言することもあるかもしれません。
どこが悪いのかと思いますが、悪いのです。
上司は嫌な顔をするでしょう。
少なくとも仕事をするうえでは注意したいセリフです。
「後でやります」
そう言われた相手は眉をひそめるでしょう。
「後回しにされた」
「やる気はないのだね」
「今すぐ取りかかりたくないのですね」
「後でやります」というセリフには、ネガティブなニュアンスが含まれていると思ってください。
「あなたの仕事は優先度が低い。急ぐほどの価値もない」と言っているのと同じです。
「熱意がない」と見なされます。
後でやろうとすると、仕事に取りかかるのが遅くなります。
取りかかるのが遅いと、終わるのも遅くなります。
スピードが遅いのは仕事では致命傷です。
「後で」という意味もはっきりしません。
1日後か、3日後か、1週間後かわかりません。
曖昧な言い方のため相手を不安にさせます。
「言葉は元気ですが、本当はやる気がないのですね」と思われるのがオチです。
せかされたとき「『後からやる』と言っているではないですか」と反論しようものなら、相手を怒らせてしまうでしょう。
心では熱意があっても、取り組むのが遅かったりスピードが遅かったりしては意味がありません。
「後でやります」と答えると「熱意がない」と見なされてしまうのが現実です。
「ささいなセリフで熱意がないと見なされてはたまらない」
世の中の不条理に反発を感じる人もいるのではないでしょうか。
実際は本当に熱意があって、きちんと後から対処するつもりの人もいるでしょう。
時間に余裕のあるときのほうが、きちんと丁寧にできる事実もあるでしょう。
しかし、いくら熱意があったところで「後でやります」というセリフは「熱意がない」と見なされる現実があります。
そういうニュアンスがあることを理解してください。
軽い気持ちで「後でやります」というセリフを言っていると、思わぬ誤解を招きます。
悪印象や低評価につながる場合も少なくありません。
マイナスの印象はあってもプラスの印象はありません。
口癖になっているなら、今すぐ禁句にしておくことをおすすめします。
熱意とは「スピード」です。
熱意を見せたいなら、まずスピードで見せましょう。
現実ではスピードがあればあるほど「熱意がある」と見なされます。
仕事を依頼されたら、その瞬間に取りかかるのが一番です。
すでに対応中の仕事があって、今すぐ取りかかれないこともあるでしょう。
そうした場合でも、スピードを強調した言い方を心がけることです。
「できるだけ早く取りかかります」
「できるだけ早めに終わらせます」
「○○月○○日の15時までに完了させます」
具体的な言い方をすれば、スピードを心がけていることが伝わります。
スピード感が伝われば「熱意がある」と見なされます。