自分の立場だけで考えていると、主観的な視点に限定されます。
主観的な視点に限定されると、視野も思考も狭くなり、客観的な評価もできなくなります。
自分本位になってしまい、わがままな心が生まれます。
世の中の見方が偏ってしまい、ちょっと不都合があるだけでむっとしてしまい、感情が不安定になるのです。
常に冷静でいるために大切なのは「相手の立場に立って考える習慣」です。
相手の立場に立って考えると、客観的な視点が生まれ、視野も思考も広がります。
思考が広くなることは心が広くなることにもつながり、相手の事情を察したり気持ちを理解したりができるようになります。
理不尽なことがあっても、相手の事情を察することで、むっとすることやいらいらすることが減ります。
感情が安定して冷静でいられます。
たとえば、職場でペアを組むことがあり、パートナーの仕事が遅いときがあるとします。
パートナーの仕事が遅いと思うように仕事が進められず、むっとしそうになりますが、相手の立場に立って考えてみます。
「この人にとっては全力のスピードなのだろう。丁寧に仕事をしようとしているのかもしれないね」
相手の立場になると、いつも優しい気持ちでいられます。
職場に指導の厳しい上司がいるとします。
上司と接するたびにストレスが感じるものですが、こんなときも相手の立場になって考えてみます。
「私に期待しているから厳しいのだろう。プロ意識が強いのかもしれない。責任感が強いところは見習うべきだろう」
上司の立場になると相手の気持ちができるようになり、厳しさもありがたく感じるようになるでしょう。
飲食店で会計ミスがあり、本来より高い金額になっていたとします。
会計ミスで高い金額になっているとむっとしそうになるところですが、ここは相手の立場になって考えてみます。
「人間だからうっかりすることもあるよね。たまたま忙しいタイミングと重なって間違えたのかもしれないね」
相手の立場に立てば、それ相応の事情を察することができ、常に冷静でいられるでしょう。
交通機関の乱れのため、電車遅延が発生する場面があるとします。
遅刻しそうになっていらいらしそうになるところですが、ここで相手の立場になって考えてみます。
「私たちも困っているけど駅員さんも困っているよね。乗客から文句を言われてストレスもたまるよね」
そう思えば、同情の念も湧いてきて、優しい気持ちでいられるでしょう。
自分のことだけしか考えていないと、理不尽なことがあったとき、気分を害して感情的になります。
相手の立場に立って考える習慣を身につけていると、視野が広がる分、感情が安定しやすくなります。
相手の立場に立って考える習慣を身につけていれば、トラブルに遭っても常に冷静でいられます。