常に冷静でいるためには、カルシウムの摂取が有効です。
カルシウムは、興奮のブレーキ物質です。
カルシウムには、神経の興奮を沈静化させ、精神を安定させる働きがあります。
カルシウムが不足すると、神経の興奮が抑えにくくなることがわかっています。
怒りっぽくなったり神経過敏になったりして、感情の波に悩まされることが増えるでしょう。
朝食を抜いてカルシウム不足に陥っている子どもは、いらいらしやすくなるという研究結果があるため軽視できません。
カルシウムは「冷静」という観点からも欠かせない存在です。
日頃から十分なカルシウムを摂取しておきましょう。
カルシウムといえば、歯や骨という印象を持つ人も多いのではないでしょうか。
人体にはおよそ1キログラムのカルシウムがあります。
カルシウムの99パーセントは歯や骨にあって、これを「貯蔵カルシウム」と呼びます。
残りの1パーセントは血液・細胞・組織液に含まれ、これを「機能性カルシウム」と呼びます。
カルシウムは汗にも含まれているため、汗をかけばかくほど失われます。
1リットルの汗で失われるカルシウムは、およそ40ミリグラムです。
入浴やスポーツで汗をかくとき、わずかながらカルシウムが失われていると考えてください。
1日に必要なカルシウム量は、年齢・性別によって異なります。
成人男性の場合は800~900ミリグラム、成人女性の場合は600~700ミリグラムです。
もちろん日頃からよく汗をかく人は、多めにカルシウムを摂取しておくことをおすすめします。
カルシウム不足に陥らないよう、日頃から注意することが大切です。
カルシウムの摂取は、食事が基本です。
特に乳製品と大豆製品はカルシウムに富んでいる食品です。
お昼のおやつとして、骨ごと食べられる小魚を食べてみるのもアイデアです。
苦手でなければ、牛乳もおすすめです。
牛乳コップ1杯(200ミリリットル)で、およそ200ミリグラムのカルシウムを摂取できます。
よく汗をかく人は、水分補給の際、水の代わりに牛乳に代えてみるのもいいでしょう。
食事だけで補えない場合は、サプリメントも選択肢の1つです。
サプリメントは、人類が生み出した健康ツール。
サプリメントだけに頼るのはよくありませんが、あくまで健康維持の「栄養補助食品」として利用は有効です。