常に冷静でいるためには、日頃から意識しておきたいことがあります。
「キレたら負け」という言葉です。
感情が高ぶることはあっていいのです。
人は感情を持つ生き物です。
不快なことがあれば、むっとしたりいらいらしたりすることはあって当然です。
よくないのは、キレることです。
怒りにまかせて暴言を吐いたりするのはよくありません。
どんな理由であろうと、感情を爆発させるのは未熟な行いです。
キレるとは、完全に感情のコントロールを失った状態です。
理性と自制心を失い、発狂した状態になっているということです。
見境のない行動に及ぶことがあり、これほど危険なことはありません。
子どもが感情を爆発されるのはまだ許されます。
2歳の子にイヤイヤ期があるように、私たちはもともと感情のコントロールが未発達の状態から始まります。
子どもが感情を爆発することがあっても「まだ子どもだからね」と大目に見られます。
さまざまな経験を重ねていくうちに、だんだん前頭葉が発達していきます。
我慢することを覚え、我慢する力が強くなり、感情のコントロールも向上していきます。
しかし、大人がキレるのはよくありません。
「私は精神的に未熟です」「感情のコントロールができません」と公言するようなもの。
「危険人物」として認定され、周囲から警戒されるでしょう。
大人がキレることほど見苦しいことはありません。
感情を爆発させれば、威圧や威嚇で相手を驚かせることができ、自分の立場が有利になりそうですが、実際は逆です。
キレた側が不利となり、退場となります。
お客さまの前でキレたら、商談は決裂します。
同僚の前でキレたら、完全に嫌われ、社内で孤立するでしょう。
上司の前でキレたら、間違いなく人事評価は底まで落ちて、場合によっては会社にいられなくなります。
キレたら、必ず後悔します。
キレた後に謝っても後の祭り。
大人の世界・ビジネスの世界では、キレたら負けなのです。
こうした間違いを犯さないためにも「キレたら負け」という考え方をしっかり身につけておくことです。
「キレること=大変恥ずかしいこと」という考え方を頭に入れておけば、感情のブレーキが強化されます。
「たかが意識」と思いますが、軽視することはできません。
人は、意識するだけでも変わります。
感情が高ぶっても「ここでキレたら恥ずかしい。何とか踏ん張って耐えよう!」と思えば、感情を抑えやすくなります。
キレやすい性格の人であれば、なおさら強く意識しておきましょう。
もともとの性格だからでは通用しません。
キレやすい性格は、100パーセント改善が必要です。
むっとしたりいらいらしたりすることはあっても、爆発には至りません。