常に冷静でいるためには「計画に対する心構え」が大切です。
計画を立てるとき、うまくいくことを前提に考えたいところですが、ここに注意があります。
入念に考えた計画であればあるほど、計画に自信がつくでしょう。
じっくり時間をかけ、何度も試行錯誤を重ね、準備も計画も万全であれば「絶対うまくいく」と思いたいところでしょう。
計画や準備に投下した時間や労力が大きければ大きいほど、成功を信じたい気持ちが生まれるのは自然なことです。
本番でも100パーセントうまくいくと信じたくなるのも無理はありません。
しかし思い出してください。
世の中に「絶対」はありません。
絶対うまくいくと思える計画であっても、絶対うまくいくとは限りません。
「99.9パーセント成功する」ということは「失敗の可能性は0.1パーセントある」ということです。
世の中に絶対の成功はないのです。
いざトラブルが発生すると、成功を信じていた分だけ動揺が大きくなります。
「こんなはずではなかった!」
「なぜこんなことが起こったのだろう!」
「計画どおりにいかないなんて悔しい!」
期待を裏切られたようなショックを受け、頭が真っ白になるでしょう。
なかなか現実を受け入れられず、パニックに陥ります。
ひどく取り乱してしまい、冷静な思考を失ってしまいます。
動揺が大きくなればなるほど、落ち着きを取り戻すのにも時間がかかってしまうのです。
常に冷静でいるためには、万一の事態を想定しておくことです。
言い方を変えると「心の準備ができているかどうか」です。
どれだけ万全であろうと、100パーセント成功する保証はありません。
じっくり練り上げた計画であれば、問題なく進んで成功で終わると思いたいところですが、ここがポイントです。
絶対成功すると思える計画であっても、完全には信用しません。
頭の片隅では「思いもよらないトラブルが発生するかもしれない」と考えます。
はっきり考える必要はなく、あくまで頭の片隅に入れておくだけで十分です。
そうすれば、いざ本当に万一のトラブルが起こっても冷静でいられます。
「まさかとは思っていましたが、そのまさかが起こりましたか」と思えます。
仮に動揺しても、最小限の動揺で抑えられるでしょう。
心の準備ができていれば、万一問題が発生してもすっと受け入れることができ、落ち着いて対処できます。
問題なく終われば、それはそれでいいのです。
問題なく普通に終わっただけで、いいことがあったように感じます。
「何も問題なくスムーズに終わった。ラッキー!」と喜べます。
常に冷静でいるためには、どれだけ万全であろうと、万一の事態を想定しておくのが賢明です。