若い時期にたくさんの三日坊主をこなした結果、自分の好きなことが見つかれば、それだけでも大きな成果です。
しかし、せっかくですから、若い今のうちにもう1歩前に出ておきましょう。
それが「エネルギーを技に変える」ということです。
若い時期には、有り余るほどのエネルギーがあります。
体力があり、徹夜もでき、やる気もあります。
いくら失敗しても立ち上がることができ、気分が落ち込んでも一晩寝るだけで次の日にはけろりと回復しています。
それだけ条件の揃った時期に、そのエネルギーを合コンやコンパ、カラオケ、飲み会などに浪費してしまうのはもったいない。
若いがゆえにほかの誘惑(特に恋愛)も多いのですが、将来に役立つそのエネルギーの使い方を知らないのです。
「エネルギーの投資の仕方」と言ってもいいでしょう。
若い時期のエネルギーは、使い方によっては将来に何倍にも大きくなって返ってきます。
10代で身につけた英語の力は、将来の武器になります。
若い日に身につけたパソコンの知識は、将来の仕事に大きく役立つこととなるでしょう。
「若い時期に自分の好きなことを見つけ、見つけたら好きなことにエネルギーを投資して、技に変えておくこと」です。
若い時期にエネルギーを技に変えておくことができれば、これほど心強い自分の武器はありません。
それを使って仕事をすることができるようになり、独立することもできるようになります。
自分の得意技があれば、自己アピールにもなり、ほかの人との差別化にもなり一目置かれます。
そうなれるのも、若い時期にエネルギーを技に変える努力を怠らなかったからこそできることです。
年を取ってからもエネルギーを技に変えることができますが、身につく早さが違います。
若いときは「身につける時期」であり、大人になれば「生かす時期」にあたります。
年を取ってからだと、ささいな行動をするにしても重い腰を上げなければいけません。
仕事があり、家族があり、子どもがいて、時間とお金を自由に使えない状態なら、若いときほど自由に行動もできません。
ましてや体がもたなくなります。
若いときは普通にできていた徹夜や運動も、時間という絶対的な流れには逆らえず、年を取れば必ず体は衰えます。
また意外なポイントとして、欲が少なくなります。
「もっとおいしいものを食べたい! もっとお金持ちになりたい。夢を叶えたい。自分は大物になる!」
とがつがつしていた欲も、年を取れば「まあ、いいか……」と思うようになってしまうのです。
欲が薄くなってしまうのです。
年を取って何が怖いのかというと、この気持ちがなくなり予定がパーになってしまうことなのです。
せっかく思い描いていたことも後回しにしていると、気持ちが薄くなり「まあいいか」と欲がなくなります。
若い時期ほど、食欲も性欲も自己実現欲も旺盛です。
その欲が大きいことは若いときだからこそある特権ですから、欲が大きなうちに大きく行動しておいたほうがいいのです。
若さというエネルギーを、若い時期に、得意技として変えておくことが大切なのです。