なぜ自分の「好きなこと」を知っておく必要があるのでしょうか。
それは自分がわくわくでき、心と人生を豊かにして生きることができるからです。
その一方で「忍耐」「我慢」、そうした言葉の先に本当の幸せがある、というとそうではありません。
お金が欲しいから仕方なく我慢して仕事をやっても、幸せは感じられません。
好きでもない勉強をしていても、面白くありません。
一瞬の喜びのために、ほかの生活をすべて忍耐や我慢で埋め尽くしてしまってはいけないのです。
幸せというのは、自分が好きなことをして感じられることです。
不思議なことに、好きなことならつらいことも楽しく感じられるようになります。
ダンスの好きな人が、うまく踊れなくて壁にぶつかり、悩んでいたとしても、楽しいがゆえに乗り越えたいと思うようになります。
つらいことがあっても、乗り越えればまた1つレベルを上げることができると思えば、つらいことも楽しく感じてしまうのです。
好きという力は、つらささえも楽しさに変えてしまう魔法の力があります。
遠距離恋愛をしていても、好きな人に会いに行く努力も難なくできてしまいます。
面倒と感じるメールや手紙も喜びと楽しみを感じながら送れます。
好きには、初めから「楽しさ」と「集中力」と「根気」が備わっていますから、壁も乗り越えやすくなり、長く続けられるのです。
あなたが将来歩むべき道は「好きなことをする道」を選んでください。
好きな人との結婚、好きな仕事、好きな友人、好きな趣味。
本来「幸せへの道」とは「好きへの道」のことを指しているのです。
好きなことをする道を選んでいけば、その先にある困難やつらい出来事も楽しく感じられ、乗り越えていけるようになります。
人生を歩んでいくうえで、右と左に道がわかれていれば「楽しそうな道」を選べばいいのです。
もし間違って「得意な道」を選んでしまったら、たしかに得意ではありますが、好きではないので長続きはしないことでしょう。
うまくできても楽しく感じられなければ、精神的な充実が得られず、ついにはやめてしまうことが目に見えているのです。
好きな道を選べば、その道を歩んでいても楽しいし、つらいことがあってもつい頑張って乗り越えます。
いえむしろ、ささいな壁すら楽しみの1つになるでしょう。
初めはうまくできなかったことでも、楽しんでやり続けていくうちに、自然と得意になります。
すると、好きな道でありながら、得意な道にもなるのです。
得意なことをやっていて、だんだん好きになることももちろんありますが、そうなる確率は大変低いのです。
好きという感情より、我慢・忍耐・惰性のほうが先行してしまっているからです。
それに対して、好きなことを笑顔で楽しみながらだんだん得意な科目にしていくほうが、精神的な充実感は圧倒的に大きいのです。
これが「好きと得意の融合」です。
理想的な将来の仕事は、好きなことでありながらそれが得意であるということです。
初めに好きなことを選んでおけば、後から得意になります。
楽しいし面白いから長続きし、そうすればどうしても上手になっていくからです。
できるだけ若いうちに好きなことを見つけ、思う存分楽しみ磨いておけば、時間が長いぶん得意に変えることができます。
そういう結論に至ることが今の若いうちからわかっていれば、もはやあなたは今この瞬間から迷うことはなくなるのです。
どうすれば幸せになれ、楽しい人生を歩めるのかという答えがわかっていれば、叱るべき道を選んでいくだけでいいのですから。