生きとし生けるもの、すべてに時間があり、比例して古くなります。
「老いる」という現象です。
川の流れに逆らうことはできても、時間の流れに逆らうことはできません。
若さの特権としてまず挙げられることは「失敗」です。
若いうちは、失敗を何度やっても許されます。
失敗の度合いにもよりますが、どんな失敗でも周りの大人たちは「まだ若いからね」と言って許してくれます。
「え、若いうちに三日坊主?」
そう思われるかもしれませんね。
三日坊主をたくさんすることは、若いうちにしておかなければならない大切なことです。
自分の生きる人生は、自分が歩むことです。
まず主人公である自分のことを知っておくことが大切です。
自分のことがわかればわかるほど、人生の選択肢において迷うことがなくなります。
なぜ自分の「好きなこと」を知っておく必要があるのでしょうか。
それは自分がわくわくでき、心と人生を豊かにして生きることができるからです。
その一方で「忍耐」「我慢」、そうした言葉の先に本当の幸せがある、というとそうではありません。
若い時期にたくさんの三日坊主をこなした結果、自分の好きなことが見つかれば、それだけでも大きな成果です。
しかし、せっかくですから、若い今のうちにもう1歩前に出ておきましょう。
それが「エネルギーを技に変える」ということです。
目標と目的は、似たような意味を持ちながら、別物です。
目的が最後のゴールとすれば、目標はその前に立ちはだかるたくさんのハードルです。
1つハードルをクリアすれば、また次のハードルがあります。
私がまだ幼かったころ、祖父と祖母が当たり前のように存在していました。
朝起きれば、祖父がいて、祖母がいました。
平凡な日常風景です。
学校の勉強は無理やり勉強させられますが、無駄なことばかりではありません。
勉強は、内容そのものより「勉強の仕方」を指しています。
社会に出て実生活を営んでいくうえで、学校での勉強はその下準備として最低限必要なことです。
「青春の友は、一生の友」
若い時期に作った友人は、社会に出てからできた友人より親しく長続きがする意味を持つ有名な言葉です。
若いころに作った友人は、往々にして一生付き合う関係になりやすい。
私がまだ10代のころ「反抗期」がありました。
自分の主張を突き通し、ほかの人の意見を聞きませんでした。
自分が中心になって世界が回っていると、勘違いをしていた時期です。
私のお尻がまだ青かった少年時代は、学校でただ言われるがままに勉強をしていました。
学校側から「これを勉強しなさい」と言われていました。
当時は、ただ言われるがままに、勉強をしていました。
10代のころ、楽しいことがよいことで、つまらないことが悪いことだと思っていました。
自分がわくわくすることこそが、自分のためになり、よいことだと思い込んでいました。
食事のしつけの厳しい親から、よく食事中にはうるさく叱られていたものです。
若いうちにしておかなければならないことの1つに「人と同じことをしてはいけない」ということがあります。
若い時期というのは、周りに合わせた行動をしてしまいがちです。
みんなと同じ考えを持ち、周りと同じ行動をしたりします。
好きなことばかりやっていると、自然と知識や知恵が身につきます。
好きだから努力も我慢も忍耐も不要です。
わくわくという楽しい気持ちしかありません。
大人になるにつれて、やっかみやしがらみが増えていくのは事実です。
一度社会に出れば嫌な上司と顔を合わせなくてはならなくなるし、行きたくもない付き合いに行かなければならないときもあります。
結婚をすれば相手のご両親や親戚との付き合いも増え、子どもが生まれれば養育費や教育費がかかります。
若い学生時代は、自分で決める機会があまりありません。
学校では宿題は先生が出してくれるし、答えも先生が教えてくれます。
どのような勉強をどう進めていくかも、自分で決める必要はなく、カリキュラムに沿って学校が自動的に進めてくれます。
子どものころにあったよいことは、永遠に続くように考えてしまいがちです。
仲のいい友人、人間関係、住む場所、家の周りにある草木などです。
しかし、実際は、同じことが同じ状態でずっと変わらず永遠に続くことなんてないのです。
免疫力を、子どものころからつけておかないと、大人になってからとても苦労します。
免疫力とはいえ、健康面での免疫力ではありません。
もちろん健康面での免疫力も大切なのですが、それより「精神的な免疫力」のほうがはるかに重要なのです。
子どものころは、たくさんの失敗を経験しておくことが大切です。
失敗に対する精神的な免疫力をつけるためだけでなく、何事も初めからうまくいくわけがないことを知っておくためです。
初めからうまくいくことのほうが珍しく、ほとんどの場合たくさんの失敗や挫折の先にやっと小さな成功があるのです。
私がまだ幼いころは、スタートはいつもゼロから始まるものだと思っていました。
始めた瞬間がゼロで、そこから物事を進めていくことで1歩、2歩と前に進むことができるものだと思っていました。
しかし、実際は、いくらやっても全然効果が現れていないことのほうが、圧倒的に多いことに気づきます。
子どものころと大人になってからの大きな違いの1つに、人間関係があります。
大人になるとたった1人になりたくても、なれなくなります。
仕事では必ず職場の仲間(同僚、上司)と接しますし、結婚すれば相手方のご両親との付き合いも増えます。
私が今まで多くの人と接してきた中で、ある日、面白い共通点を見つけました。
「おしゃべり好きな人ほど行動しない」ということです。
エネルギッシュにおしゃべりをする人ほど、行動もエネルギッシュと思われがちです。
友人の層が変わるということは、自分が成長したということです。
自分の周りに存在する人たちは、自分が磁石となり引き寄せられた人たちです。
学校では仲のいい人と付き合います。
私は高校2年の夏休みの1カ月間、猛烈に勉強をしたことがあります。
1日に12時間ほど勉強しました。
寝ている時間と食事する時間以外は、ほとんど勉強時間でした。
恥ずかしい経験は、若いうちならいくらやっても許されます。
子どものころの恥ずかしい経験はまだ周りの人の優しい目があります。
「まだまだ若いから大丈夫」
10代のころは、誰しも一度は大きな夢を思い描きます。
若いころは、まだ世間のことを知らないため、壮大な願いを夢見ます。
「大スターになる」
若いうちなら、お金の失敗も軽くてすみます。
・100円落とした
・財布を落とした
私は「わからないとき」には、とりあえず近づいてみることにしています。
近づいてみれば「何かがわかるから」です。
磁石と同じです。
一生に一度だけある青春時代は、若いときだけの特別な時期です。
お金こそはないものの、時間と自由があり、体力も元気もあります。
これほど生きるエネルギーが炎炎と燃えている時期はありません。