私がまだ幼いころは、スタートはいつもゼロから始まるものだと思っていました。
始めた瞬間がゼロで、そこから物事を進めていくことで1歩、2歩と前に進むことができるものだと思っていました。
しかし、実際は、いくらやっても全然効果が現れていないことのほうが、圧倒的に多いことに気づきます。
ゼロからのスタートなら、初めてすぐ効果が現れてもおかしくはありませんが、実際はすぐ効果は出てきてくれません。
たとえば、健康についてです。
運動不足だからとはいえ今日運動したから、明日からすぐ解消されるわけではありません。
毎日少しずつ運動を続けて、初めてほんの少し解消されるものなのです。
勉強も同じく、今日1日だけ頑張れば、明日はいきなり100点が取れるということもありません。
テストでよい成績を収めるためには、ちょっと教科書をかじっただけでは何の意味もありません。
日々の努力が積み重なり、初めて成績にほんの少し反映されるものなのです。
すべてのスタートは、実はゼロからではなく、本当はマイナスからです。
「やってすぐできるわけがない」
「やってすぐ効果が現れるわけではない」
これらはおかしなことではなく、当たり前であり、普通なのです。
スタートは、いつもマイナスから始まるものだからです。
マイナスからのスタートですから、初めは何の効果もなく、意味もないことのように感じられます。
運動・練習・勉強など、どれをやっても、最初はなかなか効果が実感できません。
スタートがマイナスから始まっているからです。
それを習慣として毎日こつこつ積み重ねることで、初めてゼロへとたどり着き、そうしてやっと効果が出てくるものなのです。
マイナスとはいえ、見えないところで少しずつ効果は出ています。
表面には表れませんが、水面下では着実にマイナスから這い上がってきているため、そこですぐ諦めないことが大切なのです。