決断で、すべてが決まるわけではありません。
もちろん変更できない決断もありますが、ごく一部です。
実際のところ、後から変更できる決断がほとんどです。
完全を求めるためには、決断を先延ばしにしません。
まず決断して、後から微調整するほうが現実的です。
マラソンは、一度スタートしたからとはいえ、ペースを変えることができないわけではありません。
スタートしてから、ペースを変えることができます。
時には、休むこともできます。
「スタートしてからのこと」より「まずスタートすること」のほうが、大切なことです。
ほとんどの人の場合、スタートができていません。
完璧さを求めるばかりに、いつまで経ってもスタートができないのです。
その分、大きく後れてしまいます。
スタートしないだけで、どんどん後れてしまうのです。
私は最初、文章を書くために「完璧になってから文章を書こう」と思っていました。
たくさんの本を読み、たくさん経験して、より完璧になってから書き始めようとしていました。
しかし、そうすると不思議なことに、いつまで経っても始められないのです。
完璧を求めてしまうと、いつまでもスタートができません。
「もっと本を読まなくてはいけない。もっと経験を積まなくてはいけない」
不安で、いつまで経ってもスタートができませんでした。
それで、あるときに気づいたのです。
「このまま完璧を求めていては、スタートする前に人生が終わってしまう」と。
それからは、もう完璧を求めるのはやめました。
本を書くときには「完全なる100パーセント」ではなく「今の自分の100パーセント」で書くことにしました。
考えるようになったとき、私は文章を書くというスタートをようやく切ることができました。
もし変更や間違いがあれば、そのときに修正すればいいことです。
まずは、スタートすることが一番です。
「後から微調整すればいい」と考えれば、決断ができるようになります。