「死にそう」という口癖に心当たりはありませんか。
もちろん本当に命を落としそうな状況なら別です。
重大なけがや病気になって、今にも命が途絶えそうなら「死にそう」と言うのもわかります。
致命的な状況なら、一刻も早く助けを求めたほうがいい。
また、長時間労働で心身が疲弊しているとき「死にそう」と訴えることもあるでしょう。
重大な事態のときなら、正直に「死にそう」と言ったほうがいい。
限界に達していることをしっかり表現できます。
最悪な状況であることを伝えることで、きちんと助けを呼べます。
しかし、重大なけがでも病気でもないにもかかわらず、口癖で安易に発言しているなら注意が必要です。
ときどき「死にそう」が口癖の人がいます。
「宿題が多すぎて死にそう」
「仕事が面倒で死にそう」
「毎日つまらなくて死にそう」
「あの人が嫌いで死にそう」
「嫌なことがありすぎて、死にそう」
こうした口癖の大半は「死にそう=とてもつらい」という意味で使われています。
「死」は、人にとって最悪の状況です。
死ぬ以上につらいことはありません。
死ぬと、完全に人生が終わります。
自分の惨状をわかりやすく伝えようと、わざと強い言葉を使っていることもあるでしょう。
死を連想させる言葉を伝えば、いかに自分が大変で苦しいのか、しっかり伝わるように思えます。
本人は軽い気持ちで使っているのかもしれませんが、注意したい口癖です。
「死にそう」という口癖があると、ますます死にそうになります。
自分の声を一番聞いているのは、自分です。
「死にそう、死にそう」と言うたびに、自分に対して「死ね、死ね」と言っていることになります。
つらい気持ちが増幅され、ますますむかむかしてきます。
心の自然治癒力を妨げ、心がどんどん不安定になります。
ネガティブ思考がますますエスカレートします。
「死にそう」という口癖があると、ますます死にそうになるのです。
人生によい影響を与える言葉ではありません。
「死にそう」と言うくらいなら、普通に「大変」「つらい」「厳しい」と言ったほうが、まだ丁寧です。
もしくは「まだまだこれから」「もう少し頑張る」といった前向きな言葉を言うのもいいでしょう。
「死にそう」という口癖は、百害あって一利無し。
たとえ口癖であれ、自分の首を絞めるだけです。
「死にそう」という口癖は、マイナスに働くことはあっても、プラスに働くことはありません。
軽い気持ちで「死にそう」と言わないことです。
心当たりがある人は、できるだけ早めに直しておくのが賢明です。