犬に慣れさせるのは、車の往来だけではありません。
人の住む社会で共存するためには、ほかにも多くの音が存在しています。
踏切や電車が走る音。
ステレオから流れるリズミカルな音楽。
テレビやラジオから聞こえる人の声。
掃除機や洗濯機の音。
自然界に存在する雨・風・雷のような自然音です。
手間はかかりますが、すべて慣れさせることが必要です。
慣れていないと、急に吠えたり、走り回ったりします。
ゆっくり段階的でかまいませんので、音を聞かせる機会を作りましょう。
散歩のとき、一緒に電車を見に行きます。
部屋で一緒にステレオから流れる音楽を聴きます。
洗濯機や掃除機が動く音を聞かせてあげましょう。
聞かせるときも、驚かせるように聞かせるのではありません。
必ず飼い主がそばにつき、頭をなでながら「怖くないよ。面白い音だね」と笑みを浮かべながら話しかけるといいでしょう。
音に対してマイナスの印象を持たせないようにするためです。
このようにいろいろ音を聞かせて慣れることも勉強であり、しつけの一環です。
人間でもそうですが、慣れているかどうかは「落ち着き」と直結します。
すでに知っていることやわかっていることなら、慌てふためくこともなく落ち着いた成犬へと成長を遂げるのです。