犬は何でもおいしそうに食べます。
そんな様子を見れば、つい心が緩み、たくさん与えてしまいがちです。
しかし、おいしそうに食べているから健康につながるとは限りません。
犬には「食べられるだけ食べる」という習性があるため、やみくもに餌を与えるのはよくありません。
際限なく与え続けるのは肥満や糖尿病のリスクになるので、避けるようにしましょう。
食事の量を調整するのは、飼い主の責任です。
そこで問題になるのは「餌の量と回数」についてです。
「これくらい」という目安があれば、食事の量も回数も調整しやすくなるでしょう。
まず「食事の量」からご説明します。
たとえば「30分ほどの散歩」を「1日2回」の場合で、考えるとします。
一般的な目安は次のとおりです。
もちろん一般的な目安です。
散歩とはいえ、歩く速さも緩急がありますし、上り道もあれば下り道もありますが、このくらいを目安に計算すればいいでしょう。
散歩が1日2回ではなく、3回の場合は、もう少しカロリーを増やしてもいいでしょう。
また、つい忘れがちになるのは「お菓子のカロリー」です。
犬をしつけるときに、ご褒美として与えるお菓子も、きちんとカロリー計算に入るようにしましょう。
さて、次は「食事の回数」についてです。
これも犬の成長程度によって回数が変わります。
幼犬の場合は、少ない量で3~5回に分けるほうがいいでしょう。
理由は、消化器官が未発達のためです。
幼犬でも無理なく消化できるよう、少ない量を何度かに分けるほうが食べやすくなります。
生後6カ月を過ぎれば、体が大きくなり始めます。
その状態になれば、消化器官も強化されて運動量も増えるので、食事は普通の量で2回程度がいいでしょう。
さらに運動が盛んなら、状況に応じて3回まで増やしても問題ありません。
老犬になれば、運動量も消費カロリーも小さくなるため、食事の回数を減らして、3回程度にします。
もちろんこれらは一般的な量と回数の目安です。
ミニチュアの犬もいれば、大きくて運動量も多い犬などさまざまです。
体格や歩く量などを全体的に考慮し、適度な回数と餌の量を調整するようにしておきましょう。