「年を取れば、涙もろくなる」
こんな話を聞いたことがありませんか。
単なる言い伝えかと思われるかもしれませんが、実は科学的な根拠があります。
なぜ涙もろくなってしまうのかというと、人生経験が増え、さまざまな人の話や気持ちを理解できるようになるからです。
心の成長ができたということです。
長く生きるほど、楽しい経験だけでなく、つらい経験、努力した経験、悲しい経験、悔しい経験など、総合的に増えます。
その経験の蓄積のおかげで、人の話を聞いたときに感情移入が容易にできるようになり、その結果、涙もろくなってしまうのです。
いえ、感情移入しようと思わなくても、ふと過去を思い出し、感情移入せずにはいられなくなります。
涙もろい人は、年を取って弱ってしまい、泣き虫になったのではありません。
人生経験が豊富になり、人の気持ちや感情を心から理解できるようになったということです。
器の大きい人なのです。
自分の人生と照らし合わせて相手の気持ちを理解でき、感情移入することができるようになります。
私も最近は、10代のころと比べて、明らかに涙もろくなりました。
昔は、悲しい話を聞いても「そうですか」で終わってしまいました。
しかし、恋愛、受験、人間関係、勉強、仕事など、さまざまな経験が増えると、人の話に感情を伴って聞けます。
悲しい話を聞いていると、自分の過去の悲しいことを思い出し、一緒に泣いてしまうのです。