人間の記憶力にも限界があります。
もともと忘れることを得意とする人間の脳は、意識をしないでほうっておくと、忘れていくようになっています。
覚えることは大変ですが、忘れることは簡単です。
だから受験勉強は、難しく感じるのです。
特に忙しくて慌ただしい仕事をしている場合、いろいろな人から同時に仕事を頼まれたり、保留事項がたまったりするものです。
「水口君、これ、郵便ポストに入れておいて」
「この資料を、あと30部コピーしてほしい」
「水口君、これ、今日中に仕上げるように」
「部長が会議から返ってきたら、これを渡してほしい」
「ちょっと調べてほしいことがある」
いろいろな仕事を同時に頼まれ、頭の中がパンクしそうになります。
こんなとき、やるべき仕事を頭で覚えていると、必ずといっていいほど「うっかり」が起こります。
「うっかり仕事を忘れていた、うっかりコピーするのを忘れていた、うっかりやるのを忘れていた」
こんな経験をたくさんして、自分の記憶力のなさに落ち込んだものです。
しかし、こんなにたくさんやるべき仕事を次から次へと言われてしまうと、私でなくても、困るはずです。
何かいい方法はないかと考えた結果、記憶力に頼らず、やるべきことを覚える方法があります。
「ToDoリスト」を作るのです。
リストは小さな紙でかまいません。
私はいつも、付箋紙を使ってデスクの上に置いてあるパソコンに張るようにしています。
パソコンと、にらめっこをする仕事ですから、パソコンに張っておくと、自然と見ることになります。
タスクを思い出せ、ど忘れがなくなるのです。
これは、効果的で、私はすぐとりこになりました。
どんなに私が疲れていても、記憶力が悪くても、威力は変わりません。
見える場所にメモを貼っておけば、むしろうっかり忘れるほうが難しくなります。
しなければならないことをたくさん背負っているときには、頭で覚えないほうがいい。
人間の記憶力は頼りないからです。
頭ではなく、メモを取って覚えるようにしましょう。
消えず、忘れない形として残しておけば、もう頭で覚える必要はなくなります。