お互いに理解をさせようとする人たちが集まる職場では、いつも喧嘩が絶えません。
「私が言いたいことは、こういうことだ!」
「違う。あなたは間違っている。私が正しい!」
「私の言うことを聞けば、うまくいく!」
「あなたより、私の意見のほうがいい!」
会議や話し合いでは、こうしたやりとりをしばしば目にします。
相手の意見をねじ伏せて、自分の意見を突き通そうとする姿勢です。
たしかに会議や話は活性化されるでしょうが、こうした姿勢は攻撃的でお互いの反発を生み出します。
話し合いの後は、喧嘩別れなんてことも、しばしばです。
みんなで協力する仕事なら、なおさら、みんなの意見を取り入れながら進めたいですよね。
仕事をするのは「人」です。
人の感情を攻撃的にさせたり、モチベーションを下げたりするような仕事の進め方は、チームワークを崩します。
スピードを落とし、質も下げてしまいます。
団結力のためには「理解させようとする姿勢」より「理解しようとする姿勢」が必要なのです。
「鈴木さんの意見を取り入れて、こういうふうに変更しました」
「最近、佐藤さんの体調が優れないようだから、このように進めよう」
「斉藤さんには、斉藤さんの得意な仕事を担当してもらおう」
「スケジュールを変更したいけど、西村さんの都合はいかがですか」
どうでしょうか。
理解をさせるより、相手の体調や性格を理解しながら進める仕事は、モチベーションの向上につながり、やりがいが出てきます。
自分のことを理解してスケジュールを組み立ててもらうと「ぜひ、その親切には応えたい」と思うものです。
また「私も、もっと相手のことを考えて行動しなければ」という意識の向上にもつながります。
自分だけが正しいと思っていませんか。
あなたは正しいかもしれませんが、相手のことを理解しようとする姿勢が欠けているうちは、本当に正しいとは言えないのです。