相手が失敗したとき、どんな声をかけるかです。
よく聞かれるのが「ダメでしたね」という言葉です。
相手の心の声を代弁した言葉です。
ダメと言われなくても、本人はわかっています。
しかし、ダメという言葉には、ネガティブな響きがあります。
失敗した人に「ダメでしたね」と声をかければ、相手はうなずくしかありません。
ダメと言われて嬉しい人はいません。
「情けないですね」という響きがあります。
責めているようなニュアンスにも聞こえます。
ネガティブ感を強調させることになって、ますます落ち込ませてしまいます。
失敗した人には、どんな言葉をかけるといいのでしょうか。
「惜しかったね」と声をかけましょう。
「惜しい」は、ポジティブな言葉です。
「惜しかったね」と言われると、相手は未来に希望を感じます。
「成功の手前だった」「次に期待できる」「もう少し頑張れば、次こそうまくいくだろう」と感じます。
せっかく声をかけるなら、前向きな声をかけたい。
大切なのは「次こそうまくいく」と未来に希望を感じさせることです。
「ダメだったね」より「惜しかったね」のほうが、未来に希望が持てるので、相手をより元気づけられるのです。
学校で人気の先生は「この答えは何かわかる?」と生徒を当てたとき、間違った答えが返ってきても、上手にリアクションします。
「惜しい! 答えは○○です」という前向きな返事をします。
それを聞いて、生徒は笑顔になるのです。
まったく惜しい状態でなくてもいいのです。
成功・正解から遠いとしても、惜しいと言われて悪い気はしません。
普通に「ダメ」「残念」「全然違う」だけの返事より「惜しい」と言われるほうが元気が出ます。
失敗した人には「惜しかったね」と前向きな声をかけて、元気づけましょう。