遅刻癖の始まりは、ささいなことから始まります。
それは「少しくらい遅刻してもいいだろう」という油断です。
日常生活では、うっかり遅刻しそうな場面があります。
登校の時間、出社の時間、約束の待ち合わせの時間。
このとき「少しくらい遅刻してもいいだろう」と考え、少しだけ遅刻します。
たしかに数分程度の遅刻なら、すぐ重大な悪影響を及ぼすことはないでしょう。
いきなり退学・解雇・契約打ち切りといった重い処分になることはないはずです。
素直に自分の非を認め、きちんと謝れば、許してもらえます。
遅刻をしたにもかかわらず、まったく相手は気にしていないこともあるでしょう。
「数分の遅刻だから大丈夫だった」
「これくらいの遅刻なら許してもらえるのか」
ほっとするところですが、ここが注意ポイントです。
数分とはいえ、遅刻は遅刻です。
たとえ1分の遅刻でも、遅刻したのは事実。
遅刻という違反があったことを、しっかり認識しておくことが大切です。
人間は、慣れる生き物です。
最初は数分の遅刻で「申し訳ない」と思っていても、何度も繰り返していくうちに感じ方が変わります。
最初は罪悪感があっても、何度も繰り返していくうちに薄れていきます。
「遅刻をして申し訳ない」から「遅刻は普通」に変わります。
だんだん遅刻に対する注意力が低下していき、罪悪感がなくなり、普通になっていく。
さらに繰り返していくと「遅刻は普通」から「遅刻は当たり前」に変わっていきます。
遅刻をして反省するどころか、横柄になっていく。
こうなってくると、もはや末期です。
「遅刻は当たり前」と思うようになると、反省することもなくなります。
最初は数分の遅刻だったのが、どんどん気が緩んできて、数十分・数時間の遅刻になっていく。
重大な失敗を犯すまで、遅刻癖がエスカレートしていくのです。
遅刻癖は「ささいな気の緩み」から始まります。
「少しくらい遅刻してもいいだろう」と油断するのがよくありません。
1分の約束の時間に遅れたら、遅刻は遅刻です。
ささいな気の緩みですが、すでに悪循環の入り口に立っています。
ここで大切な心がけがあります。
「少しくらい遅刻してもいいだろう」ではなく「1分でも遅刻はいけない」と思うことです。
もしうっかり遅刻してしまったら、重く受け止めることが大切です。
きちんと非を認め、しっかり反省しましょう。
怒られずに済もうと、相手から許してもらえても、関係ありません。
1分の遅刻でも、自分の中で「重罪」として考え、考え方や生活習慣を見直しましょう。
言い訳も不要です。
あれこれ言い訳を始めると、ますます遅刻を反省する機会がなくなります。
そして、言い訳することすら癖になってしまう。
たとえ相手が怒っていなくて、優しく許してくれても、自分はしっかり反省することです。
遅刻をすると、評価が下がったり信頼関係に傷がついたりして、いいことはありません。
多くの弊害があるだけで、プラスになることは何もありません。
常に遅刻に対する意識は「1分でも遅刻はいけない」と考え、気を引き締めることが大切です。
約束の時間には、十分な余裕を持って到着しましょう。
「1分でも遅刻はいけない」と油断することはなくなります。
常に時間意識が高ければ、遅刻癖になることはないのです。