人間関係では、相手を叱りたくなることもあるでしょう。
我慢しなければいけないと思いますが、言わなければいけないこともあります。
思っているだけでは伝わりません。
超能力者ではないですから、注意したいことがあれば、きちんと言葉に出して伝える必要があります。
しかし、迷惑なことをすべて叱るのはよくありません。
叱りそうになったとき、まず区別しておきたいことがあります。
「非常識なことなのか、仕方ないことなのか」という点です。
非常識なことなら、叱る必要はあるでしょう。
たとえば、悪い嘘をつかれたり、本人の不注意だったりなどです。
きちんと言って正してもらわなければ、同じことが繰り返されます。
叱るときは、感情的にならず、理性的になりましょう。
筋道を立てて簡潔にわかりやすく伝えれば、相手も受け入れてくれるはずです。
一方、仕方ないことなら、叱るのは要注意です。
たとえば、仕事・天気・運などによる悪影響です。
本人が最善を心がけても、及ばないことがあるでしょう。
もしくは、不可抗力もあるはずです。
本人に非がないことを叱っても仕方ありません。
迷惑であっても仕方ないことなら、我慢するのが賢明です。
仕方ないことなら、むしろ相手を励ます配慮がほしいところです。
「仕方ないよ」「気にしないで」など、優しい言葉をかければ、相手の心労も軽くなるでしょう。
どうしても一言言いたければ「改善できれば嬉しい」という希望を伝える程度にとどめるのが賢明です。
非常識なことと仕方ないことが区別できれば、人間関係の余計な摩擦を減らせるのです。