マラソン競技では、ほかの選手たちと大勢で走ります。
普段の練習ではタイムが普通でも、本番になると急にタイムを伸ばす選手がいます。
自分より早い選手に引っ張られるからです。
本番では、ほかの選手たちと生々しく早さを競うことになります。
普段の練習では1人で走っていると、完全に独走状態になるため、どこか気が抜けてしまいます。
マイペースもいいですが、どこか自分の殻を破れない状況です。
しかし、ほかの選手たちがいると一転します。
自分より速く走る人に引っ張られ、自然と自分のタイムまでよくなります。
潜在的な力が発揮されています。
競争することで、自然と潜在的な力が発揮され、本番では信じられないほどタイムがよくなります。
競争相手がいるというのは、自分がより成長するために必要です。
「負けるものか」と必死になり、火事場のばか力を発揮しやすくなります。
各種スポーツで、練習より本番のほうがいい成績を残すのはそうした理由からです。
マラソンはスポーツですが、勉強にも通ずる部分があります。
勉強では個人の学力が鍵を握りますが、そこには競争があります。
模擬試験を受けてください。
模擬試験の結果では、偏差値だけでなく、自分の順位まで発表されます。
自分の位置がはっきりわかると、強いショックを受けることでしょう。
普段、一生懸命に勉強していると「十分に頑張っている」と思います。
しかし、順位表を見ると「自分より頑張っている人はまだまだたくさんいる」ということに気づかされます。
世の中、上には上がいることを思い知らされます。
これがいい刺激になります。
勉強への原動力になったり、やる気を維持したりする効果を生み出します。
マラソンのように、自分より上の人間に引っ張られながら、潜在的な力がさらに発揮されるのです。