学生時代は、いろいろな模擬試験を受けてきました。
学校で受ける模擬試験もあれば、各予備校が主催する模擬試験も受けたことが何度もあります。
試験中は静まり返っていると言いたいところですが、残念ながらそうではありません。
時と場合によって、試験中に気になる音があります。
鉛筆の音です。
とある模擬試験中のことです。
たまたま隣に座っている受験生の鉛筆の音が気になり、集中力を乱されたことがありました。
静かな教室では、鉛筆で文字を書く音がよく聞こえます。
「カリカリ、カリカリ」
自分が問題文を読んで考えている最中に、隣から軽快な鉛筆の音が聞こえると、集中力が乱れます。
書いている音からして、順調そうです。
「隣の人はすらすら問題を解いているな。順調そうだ。それに比べて自分は……」
不安になったり焦ったりして、集中力が奪われます。
こうしたことがときどきではなく、試験を受けるたびにあります。
だからとはいえ、試験中に「鉛筆の音がうるさい」とも言えない。
隣の人が、鉛筆ですらすら書く音が軽快で、妬んでしまいます。
簡単に問題を解いているように感じてしまいます。
こういうときはどうすればいいのでしょうか。
耳栓をすればいい。
意外に知られていませんが、ほとんどの試験では、耳栓が許可されています。
たとえ、試験官に「それは何だね」と疑われても「耳栓です」と答えれば、許可してくれるはずです。
耳栓は、威力を発揮します。
試験中の鉛筆の音が消え、静寂の空間を手に入れることができます。
耳栓は、たかだか数百円です。
その数百円で、集中できる空間と時間を手に入れることができるのです。