トラブルのとき、専門家の力を借りなければいけないときがあります。
このとき、人から専門家を紹介してもらうことがあります。
トラブルで悩んでいることを話すと「いい人がいるから紹介するよ」と言われます。
友人からの紹介、上司からの紹介、先生からの紹介など、さまざまです。
いい人がいるなら、ぜひその人にお願いしようかなと思います。
紹介であれば、専門家を探す手間も省けて一石二鳥です。
世の中には「ご縁」もあります。
信頼している人からの紹介なら、失敗も少なく、抵抗も小さく、安心できるところではないでしょうか。
もちろん紹介してもらうのはいいのですが、両手を挙げて喜ぶのは待ってください。
紹介にも、落とし穴があります。
次の2つの注意点について、頭に入れておくのがいいでしょう。
人から紹介してもらったとはいえ、その人が本当に優秀とは限りません。
実際に仕事を依頼してみると、不手際が目立つことがあります。
「仕事のできる人」として紹介されても、評判や口コミを確認してみると、それほどでもないケースがあります。
紹介者と専門家と関係がある場合、評価が偏ることあります。
たとえば「紹介によるキックバック」という仕組みがあると、ひときわ紹介にも力が入るはずです。
専門家との相性という問題もあります。
紹介者にとって相性は良くても、自分にとってしっくりこないというケースもあります。
紹介がベストとは限らないのです。
2つ目のポイントは「変更が難しい」ということです。
相性に強い違和感を覚えたり、知識不足が目立ったりする場合、専門家の変更が推奨されます。
しかし、人から専門家を紹介してもらった場合、心理的に変更が難しくなります。
変更することは、紹介者の顔に泥を塗ることになりかねません。
変更は可能ではあるものの、心理的に難しくなることを頭の片隅に入れておくほうがいいでしょう。
一度紹介してもらったら、その人と最後まで付き合い続けなければいけないリスクがあるということです。
もちろん専門家を紹介してもらうのもいいのですが、それが正解とは限りません。
場合によっては自分で専門家を探したほうがいいこともあります。
専門家選びは、トラブル解決の行方を左右することもあります。
「人の紹介なら絶対安心、絶対大丈夫」という考え方はNGです。
紹介なら間違いないとうのみにするのではなく、じっくりよく考えたうえで判断することが大切なのです。