もともとある輝く心を曇らせている一番の原因は「妄想」です。
人間は、過去や未来をわざわざ「妄想」を働かせることで、悩むのです。
「ああ。今日から学校だ。つらいな」
「好きだけど、告白したら断られそうだな」
「今日も嫌いなあの人と顔を合わせないといけない」
「将来はどうしようかな」
「あのころは楽しかったな」
「あのときは、こうすればよかったな」
「もう一度、あのころに戻りたいな」
これらは、すべて妄想です。
これからの未来や過ぎ去った過去を、わざわざ妄想を働かせ、すでに現実であるかのように考えます。
過ぎ去った過去をどんなに考えたところで、戻ってくるわけではありません。
「過去を振り返る」といいます。
「記憶」として頭の中に残ってはいますが、頭の中だけの世界です。
実際は、今しかありません。
今この瞬間だけが、本当の現実です。
それ以外のことは、過去も未来も妄想です。
過去に向かって「もっとこうすればよかった」「あのときは、もっと楽しかった」と後悔する。
過去を振り返っているのではありません。
二度と戻ってくることのない過去を、妄想をたくさん膨らませて、振り返っているのです。
実際の現実はどうなのかというと、過去が戻ってくることはありません。
時間という流れに逆らうことはできず、現実は「今」しかありません。
自分がいけないのです。
勝手に妄想を膨らませ、必要もない心配や不安を感じすぎ、悩みすぎています。
自分で自分を、トラブルに追い込んでいるのです。