大きな自然災害が発生すると、断水や停電に見舞われることがあります。
電気も水道も重要なインフラであり、命の関わるライフラインです。
短時間であっても、水や電気がないと、大きな不便が生じます。
水がなければ、喉が渇き、トイレもできません。
電気がなければ、電気製品のすべてが使えません。
断水や停電が発生すれば、一刻も早い復旧が求められ、復旧時期が気になるところ。
大きな自然災害が発生してしばらくすると、知事や市長などの代表者が復旧時期についての発表を行います。
この発表の席で、気になるセリフを耳にすることがあります。
「断水・停電の復旧を○○日以内に終わらせます」
よくよく聞いてみると、首をかしげるセリフです。
断水や停電してからの日数なのか、発表があってからの日数なのかがわかりません。
トラブル発生の1日後の発表であれば、1日分ずれることになります。
たった1日であっても、被災者にとって大きな違いです。
トラブル発生の2日後の発表であれば、2日分ずれることになり、ますます混乱が生じるでしょう。
明確に言っているようで、曖昧に聞こえてしまいます。
「○○日以内」という言い方は、起点によって意味が変わるため、不親切なのです。
こうした場合「○○日までに」という言い方のほうが親切です。
日付指定の言い方であれば、起点に関係がないため、誤解がありません。
可能であれば「○○日の○○時までに」という言い方であれば、さらに親切です。
ビジネスでも、できるだけ誤解のない言い方を心がけましょう。
期日を伝える際は「○○日以内」より「○○日までに」という言い方を心がけたい。
明確に日付を使って伝えたほうが、聞く人に親切なのです。