私たちは今、便利な通信手段に恵まれた時代を生きています。
物理的に離れた人とコミュニケーションをとるとき、昔は、手紙を除き、直接会うしかできませんでした。
メッセージを伝えるのに時間がかかり、返事が返ってくるのはもっと時間がかかりました。
しかし、時代は変わりました。
通信手段が発達したおかげで、距離・場所・時間帯に関係なく、連絡が取れるようになりました。
電話、メール、ビデオチャットです。
それぞれほとんど時間差なく、リアルタイムでメッセージを伝えることが可能です。
遠く離れていても、便利な通信手段を活用すれば、簡単に連絡が取れます。
電話なら、声でコミュニケーションができ、そばに相手がいるように感じるでしょう。
メールなら、非同期で通信ができるため、都合のいいときに確認や送信ができます。
ビデオチャットなら、音声と映像を通したコミュニケーションができ、相手が目の前にいるように感じるでしょう。
しかもそれぞれ、費用を抑えて通信が可能です。
ビデオチャットの中には無料のタイプのものもあり、もはやお金がなくても、高度なコミュニケーションができる時代になりました。
雨が降ろうと風が吹こうと台風が襲ってこようと関係ありません。
便利な通信手段があれば、コミュニケーションが可能です。
何と素晴らしいことなのでしょう。
どれだけ私たちは恵まれているのでしょう。
便利な通信手段のおかげで、すっかり私たちは「通信手段のとりこ」になっています。
その一方で、昔に比べて対面の機会が減りました。
直接会う対面には、通信手段と比べて、デメリットが目立ちます。
会いに行くには、物理的に移動しなければいけません。
移動距離に応じて、時間もお金も労力もかかります。
前もって会う場所と時間を決めておかなければいけません。
便利な通信手段に頼れば頼るほど、対面にはデメリットしかないように思えてくるでしょう。
「コミュニケーションは便利な通信手段で十分。わざわざ会う必要はない」と思う人も多いはずです。
どんどん対面の意義が薄れ、機会も減っていく一方です。
ここが要注意です。
便利な通信手段に頼りすぎて「対面の重要性」を忘れていませんか。
たしかに通信手段は便利ですが、何から何まで便利な通信手段に頼るのはよくありません。
デメリットが多い対面ですが、だからといってゼロにするのは要注意です。
対面でしか実現できないメリットがあるからです。
実際に会うことで、相手の態度・表情・振る舞いがわかります。
ビデオチャットでも相手の様子はわかりますが、対面から得られる情報量は、それ以上に膨大です。
対面すれば、ビデオチャットではわからない、その場の空気を通した具体的な雰囲気がわかります。
五感を通してやりとりができます。
便利な通信手段ばかり頼っていると、ある程度まで仲良くなれても、仲を深めるには限界があります。
とりわけ熱意・誠意を伝えたいなら、対面ほど効果的な方法はありません。
会いに行くのは、熱意と誠意がある証拠です。
「手間暇がかかってもいいので、あなたに会いたい」という意思表示になるからです。
直接会うからこそ、熱意と誠意をしっかり伝えることができます。
対面である必要はなくても、熱意や誠意を伝えたいなら、あえて対面を選ぶのも悪くありません。
熱意を伝えたり誠意を見せたりするときには、対面が最も効果的です。
いま一度、対面の重要性を再認識してください。
足を動かし、手間暇をかけて移動して会うことに、価値を感じることです。
便利な通信手段が発達した現代社会だからこそ、対面の重要性が増しています。
相手の都合が悪ければ、こちらから会いに行けばいいでしょう。
お金や手間暇はかかりますが、重要な場面では役立ちます。
重要な場面では、やはり対面が一番なのです。