仕事は、最初から順番に進めていくのが一般的です。
たとえば、プレゼンの資料の場合、まず見出しがあり、本文が続きます。
そのためプレゼン資料の作成順も、最初にタイトルや見出しを考え、次に本文を書く流れになるでしょう。
「章」「節」「項」という順で構成するのが、ビジネス文書の基本です。
読む人にとってもわかりやすくなります。
1から順番に進めていくのは、行儀がよくてきれいな進め方です。
タイトルや見出しを先に考えるから、頭の整理が促され、上手に本文が書ける場合もあるでしょう。
しかし、ここに落とし穴があります。
仕事の順番にこだわると、仕事の停滞を招くことがあります。
タイトルや見出しが思い浮かばないときもあるでしょう。
書きたいことはあるものの、ふさわしいタイトルや見出しが出てこないことがあります。
タイトルや見出しが思い浮かばなければ、本文にも取りかかれなくなります。
タイトルや見出しが思い浮かばないかぎり、仕事が止まることになり、著しくスピードが落ちてしまいます。
なかなか仕事が進まないため、いらいらして、ストレスも生まれやすくなります。
特に真面目な人や完璧主義者は、順番どおりに進めたがる傾向があるため注意が必要です。
良かれと思って行儀よく進めようとする姿勢が、かえって仕事のスピードダウンを招くことがあるのです。
仕事の順番は大切ですが、こだわりすぎないことです。
順番にこだわる必要はありません。
順番にこだわると、仕事のスピードが落ちてしまいます。
なかなかタイトルや見出しが思い浮かばないなら、後回しにしましょう。
先に本文から書き始めればいいのです。
最初に本文を書いたほうが、情報を整理しやすくなって、タイトルや見出しを考えやすくなることがあります。
あれほど考えても思い浮かばなかったタイトルや見出しが、本文を書いた後ならあっさり浮かぶことも珍しくありません。
本文があるからこそ要約しやすくなり、適切なタイトルや見出しになるのです。
「順番にこだわらず、できることから始める」ということです。
できることから始めれば、最初にできなかったことが、後からできるようになるのはよくあること。
タイトルや見出しが浮かばなければ、後から書いていい。
本文を書き終わってから、タイトルや見出しを書いてもかまいません。
最終的に体裁を整える必要はありますが、作成段階であれば、どこからどう取り組んでもOKです。
最も重要なタイトルを、最後に考えるのも悪くありません。
取りかかった順番がばらばらでも、最終的に体裁さえ整っていれば何の問題もありません。
履歴を残していないかぎり、どの順番で仕事を進めたのかばれることはないでしょう。
ばれたとしても、悪いことでもマナー違反でもないのですから、堂々とすればいいことです。
仕事で大事なのは、あくまで結果を出すことであり、取りかかる順番ではありません。
結果を出せるのなら臨機応変に対応しましょう。
順番にこだわらないことが、仕事の最適化とスピードアップを促します。