ペースが速い人と遅い人がいます。
どちらが早くゴールできるのかというと、速いペースがほうが早くゴールできると思われがちです。
しかし、一概に、そうとも言えません。
長所があれば短所があり、短所があれば長所もあります。
速いということは、それだけ何か大切なことを途中で見過ごしている可能性があるということです。
童話『ウサギとカメ』という有名なお話があります。
ウサギとカメのどちらが早くゴールができるかというお話ですが、結末はペースの遅いはずのカメが勝ってしまう意外な結末です。
話のはじめでは、もちろんウサギのほうがペースは速いですから順調にゴールへと近づいていました。
しかし、カメの遅さを甘く見たことと自分の速さに過信してしまったため、道の途中で、なんと昼寝をしてしまうのです。
カメは遅いから、まだ大丈夫だろうとすっかり甘く見ていました。
甘く見すぎていたため寝てしまい、その隙にカメのほうが先にゴールをしてしまったのです。
このお話を聞いてとても共感できるのは、人間にも同じことが言えるからです。
ペースが速い人を目指すより、ペースを崩さない人になるほうが結局は成功に近づけます。
実力や速さももちろん大切ですが、ペースを崩さないことを前提とした話です。
まずなにより大切なことは、速さや実力より、ペースを崩さないことです。
こつこつ地道であるほど、ペースを崩さないですみます。
人生では短距離を速く走れる人より、長距離でもペースを崩さず着実に前に進む人のほうが、後から抜きんでるのです。