「勉強時間が足りない。そうだ。睡眠時間を削って勉強しよう」
勉強する時間がないと、睡眠時間を削って勉強しようとします。
簡単であるため、真っ先に手を出してしまう方法です。
しかし、睡眠時間を削ると、実際は成績が上がるどころか、下がってしまいます。
睡眠時間を削って、勉強時間が増えれば、成績も上がるように思えます。
しかし、現実はそう単純ではありません。
睡眠不足になれば、授業中は眠くなって集中ができなくなります。
これは、人として当然のことです。
眠くて頭がぼうっとすれば、頭も回転しません。
元気・やる気・集中力など、あらゆる気力が一斉に低下します。
睡眠不足では授業への集中ができなくなり、先生の話も聞いているだけになります。
また記憶は、睡眠中に定着します。
眠っている間に、脳は日中に覚えたことを整理して、記憶に定着させます。
せっかく夜遅くまで睡眠不足になりながら勉強をして、たくさん詰め込んだとしても、記憶が定着せず、忘れやすくなります。
徹夜は暗記効果があるようで、薄いです。
試験前に徹夜で勉強したことは、試験が終わればさっと忘れます。
復習も睡眠も削ったため、忘れるときは、まさにあっという間です。
当たり前といえば当たり前ですが、勉強法がしっかりしていない、中学生や高校生はよく陥りがちな罠です。
睡眠時間を削って勉強すると、成績は下がります。
さて、勉強ができる人は、逆に睡眠時間はたっぷり取ります。
勉強時間を削ってでも、睡眠時間はたっぷり取ります。
最低でも7時間、人によっては8時間以上です。
自分にとって最適な睡眠時間がわからないときには、目覚まし時計なしで自然と起きられる時間を目安にしましょう。
目覚まし時計なしで自然と起きるということは、睡眠時間が十分ということです。
これだけ眠れば、日中の疲れもすっかり消えてしまい、昼間は授業と暗記に集中できます。
たっぷり睡眠を取ることで、記憶も眠っている間に定着します。
忘れてならないのは、睡眠時間が十分なら、気力が向上するということです。
元気・やる気・集中力・理解力・暗記力・体力などが、一斉に向上します。
表情も明るくなります。
勉強ができる人ほど、爽やかな表情です。
「いつ勉強しているのだろう」と不思議に思ってしまうほど表情がいいのは、睡眠をたっぷり取っているからです。
睡眠をたっぷり取ったほうが、むしろ成績はぐんぐん向上します。