たくさんの参考書を使って勉強すれば、幅広い知識を身につけられると思います。
教科書だけでは物足りず、市販されている参考書、問題集、資料などに手を出します。
たくさんの本を買い揃え、勉強します。
問題ないように思えますが、実は大問題です。
たくさん買った参考書のために、勉強する量が増えてしまうからです。
買い揃えた参考書や資料などが10冊もあれば、一度読み終わった本を読み直す余裕がありません。
どの参考書も中途半端な仕上がりになってしまいます。
これが、失敗する人の典型的な勉強法です。
勉強する際に大切なことは「まず1冊を完全に仕上げること」です。
10冊の本で勉強するより、1冊でいいですから「これだ」という本を徹底的に勉強します。
本の内容の善しあしにもよりますが、古臭い本でもいいですから、一般的に「王道」と評価されている本が好ましいでしょう。
理想はやはり、文部科学省認定の教科書です。
学校で使用する教科書は、文部科学省が何度もチェックを重ねて、仕上げた本です。
誤字脱字は当然なく、図、説明文、解説、内容も洗練されています。
無駄な説明がなく、必要な項目のみに絞り、ページ数が少なくても、内容は濃い本です。
試験に出る範囲を系統立てて整理してあり、学びやすいように配慮された1冊の教科書を、まず徹底的に勉強します。
自由に使える勉強時間が、10時間あるとします。
1時間1冊で、10冊を勉強するより、教科書1冊を10時間、徹底的に勉強するほうがいい。
その代わり、教科書に書かれていることは隅々まで理解し、暗唱できるほど覚えます。
まずはこれが、なにより基本となります。
たいていの場合、これで事足ります。
「練習問題も必要では?」
いいところに気づきました。
たしかに練習問題も必要です。
しかし、まずはインプットが大前提です。
徹底的にインプットをして、どのくらいインプットができているかをチェックするために、アウトプットである問題集を使います。
インプットをしていないのに、アウトプットである問題集に手をつけても時間の無駄です。
まず、教科書を徹底的に仕上げ、完璧なインプットを心がけましょう。
十分に理解やインプットをしてから、問題集や模擬試験に挑戦するのです。