「ねえ、お金で困っているんだ。お金かしてくれない?」
「どうしたの急に?」
「どうしても来週までにお金が必要なんだ。お願い! 必ず返すから」
「わかったよ。来週、返してね」
友人があなたに頭を下げてお願いをしてきます。
顔は青ざめ、どうやらお金に本当に困っているようです。
本当は、お金を貸したくない。
しかし「嫌われたくないから」、友人からのお願いを断れず、お金を貸してしまうことになります。
お金を貸して、数日後、友人はきちんと返すからと約束したのに、なかなか返してくれません。
「もう少し待って。来週には返すから」
案の定、約束の日を守ってくれません。
あなたは友人に対して、だんだん不信感を持つようになり、友人との間に亀裂が走ります。
だんだん仲が悪くなり、友人との縁を切るということになる。
こうした経験はありませんか。
お金の貸し借りは、してはいけないと頭ではわかっていても、してしまいます。
なぜこうなってしまったのでしょうか。
お金を貸してほしいといってきた側も悪いですが、それに応じてお金を貸した側も悪い。
「嫌われたくない」と思い、お金を貸しても、結果として友人との仲が悪くなってしまいました。
「嫌われたくない」という意識が強かったからです。
もし「嫌われてもいい」と思い、お金を貸さなければ、友人との縁は続いたことでしょう。
ときとして「嫌われてもいい」という選択のほうが、正しい場合があります。
訪問販売、キャッチセールスも同じです。
引っかかってしまう人は、決まって「嫌われたくない」という意識が強い人です。
話しかけられて無視をすれば、嫌な人だと思われると、つい立ち止まって話を聞き、必要のない商品を買わされることになります。
「嫌われたくない」から「嫌われてもいい」へと意識を変えましょう。
「嫌われたくない」という意識が強いから、人生がごちゃごちゃになります。
嫌われてもいいと決心したとき、初めて自分らしい行動を取ることができるようになります。
多くの面倒から解放されるのです。
面倒を増やしているのは、あなたの「嫌われたくない」という意識です。