「尊敬されたい」という気持ちも厄介です。
尊敬されたいと考えていると、他人の目を自然と意識してしまうようになり、自分らしくない行動を取ってしまいます。
たとえば、職業選択に、医者や弁護士を「尊敬されるから」という理由から選んでしまうと、大変です。
自分がやりたい仕事でもないのに、毎日しなければならなくなり、そのうえ楽しくもありません。
医者は「人を病の苦しみから助けたい」と思う人が目指す職業です。
弁護士は「法によって正しく人を裁きたい」という人が、目指す職業です。
決して尊敬されるために目指す職業ではありません。
尊敬されるために、職業を選ぶと、人からの褒め言葉だけが楽しみになります。
「すごいですね」という言葉だけを目標に頑張ることほど、自分を見失っている姿はありません。
「自分は今、どう見られているのか」
「どのくらい自分は尊敬されているのか」
他人からの評価を基準に、自分の価値を決めていると、いつも人の目が気になり、落ち着かないのです。
尊敬されなくても、罪にはなりません。
ですが、世の中には、尊敬されようとして罪を犯し、捕まった人が大勢います。
「尊敬されなくてもいい」と考えるくらいが、ちょうどいいのです。