人間は、さまざまな仮面をかぶる生き物です。
心のごみは、ときとして、仮面をかぶらせるように強制します。
「明るい性格と思われたい」という気持ちから、本当は明るい性格ではないのに、明るく振る舞います。
「すごい人だと思われたい」から、自分勝手に自慢話を始めます。
「かっこいいと思われたい」という気持ちから、ブランドを身につけたり、夜なのにサングラスをかけたりします。
「こう思われたい」と理想に束縛されているために「自分はどう見られているのか」と、人の評価を気にする人もいます。
これでは、人付き合いに疲れませんか。
あなたは、自分を演じていませんか。
自分を演じるということは、大変なことです。
ありのままの自分を出せばいいだけですが、理想があるために仮面をなかなか脱ぐことができません。
仮面をかぶっていると、本当の自分の顔を出すことができません。
本当の自分の顔を出せないのですから、相手もあなたの本当の顔を見ることができません。
あなたが「こう思われたい」という理想にしがみついているがために、自分から自分の仮面を脱ぐことができないのです。
誤解をされたままのキャラクターとして、認識されているのです。
Aの仮面をかぶっていると、見ている人たちはあなたの顔をAだと思うでしょう。
Bの仮面をかぶっていると、見ている人たちはあなたの顔をBだと思うでしょう。
本当の顔は、AでもBでもありません。
仮面をかぶっている間は、どんな仮面をかぶろうが、いずれにせよ本当のあなたの姿ではないのです。
他人はあなたのことを誤解して、接するようになります。
それもそのはず、仮面をかぶっているのですから、そういう顔だと思われるのも仕方ないことです。
「これは本当の自分の姿ではない」と、うすうす気づいていながら、いつまで経っても仮面を脱ぎ捨てることができないのです。
かっこつけているがためにです。
人間関係のごちゃごちゃ、気持ちのごちゃごちゃ、人生のごちゃごちゃに悩む人は、仮面をかぶっているからです。
仮面をかぶって自分ではない顔を出しているために、周りの人たちは誤解したままあなたに接してきます。
仮面をかぶっている間は、偽りの人間関係に悩まされます。
仮面をかぶっているかぎり、あなたではない顔をしているのですから、誤解は解くことはできず、ごちゃごちゃのままになります。
仮面を脱ぎ捨てる勇気をもちましょう。
たしかに弱い自分をさらけ出してしまうことは、恥ずかしいことではあります。
しかし、仮面を脱いだときから、本当のあなたの人生がスタートするのです。
素直に自分の顔を出すと、ごちゃごちゃもなくなり、すべてがあなたらしくなります。
それだけ、演じるということは、疲れることなのです。