「夢を持つこと」が大切だといわれます。
では、なぜ夢を持つことが大切なのかを考えたことがありますか。
夢を持たないと、人生の計画性がなくなり、行き当たりばったりになるからです。
夢を持つことで、人生に題名がついて、その題名のとおりに物語が進行して行くようになります。
部屋の模様替えでも、テーマを最初に考えます。
「かわいい部屋にしよう」
「ピンク色の部屋にしよう」
テーマを決め、それに沿ってカーテンやデスクを購入して、レイアウトを考えます。
テーマを決めないと、まさにごちゃごちゃ状態です。
適当にカーテンを買い、デスクやベッドのレイアウトをすると、統一性がなくなり、何のための模様替えかわからなくなります。
人生も同じです。
最初にテーマを考えることで、そのためにどうすればいいのかがわかるようになります。
テーマを決めた瞬間から、何をやらなければならないのかがわかるからです。
将来は先生になるという夢を持てば、実現のためにどのような学校に通い、どのような勉強をしなければならないのかがわかります。
進むべき道が見え、方向を知ることができ、距離がわかります。
英語の資格を取る目標ができれば、そのために参考資料を買ったり、試験勉強をしたり、試験日を確かめることができます。
いずれにせよ、目的があるからできることです。
目的がはじめにあり、次に進むべき道、方向、距離がわかるようになります。
夢とは、名前こそ大げさですが「目的」ということです。
「夢=目的」です。
何も目的がない人生は、何をしなければいけないのかがわからず、ぶらぶら、だらだら、ごちゃごちゃになります。
統一性もなく、やる気も元気も出ません。
どこへいつまでに何をすればいいのかがわからない。
人生の迷子になります。
私たちが、この世に誕生したとき、何も意味を与えられずに生まれてきました。
みんな、同じです。
私もあなたもそうです。
「自分は何のために生まれてきたのか」という人がいますが、実際のところ、何のために生まれてきたわけでもありません。
ただ生まれただけです。
意味や目的があって、生まれてきたわけではありません。
空が存在するのは意味があって存在するわけではありません。
ただあるだけです。
「空気がなぜあるのか」と聞かれても、ただあるのです。
自然の流れに従い、ただ意味もなくそこにあり、人間が勝手に呼吸のために利用しているだけです。
人間も、意味があって生まれてきたわけではないのです。
自然の流れに従い、ただ生まれただけであり、意味があって生まれたわけではない。
生まれてから、自分で意味を見つける必要があります。
生まれた意味を与えられず生まれてきましたが、生きるためには意味が必要です。
自分で意味を探し、見つけ、自分の人生に題名をつけます。
目的というテーマをつけて、意味を持たせます。
すると、その瞬間から怠けがなくなり、進むべき道に歩むようになります。
地図を渡されても「はあ、そうですか」となりますが「この場所に来てほしい」といわれると「わかりました」となります。
あなたは、地図は持っていますが、行くべきゴールを定めることができていません。
人生があなたに意味を与えるのではありません。
あなたが人生に意味を与えるのです。
自分で自分の人生に意味を持たせます。
それを「夢を持つ」という表現として使われます。
夢を持つことが必要なのは、人生を引き締めるためです。
有意義に楽しく生きるために必要だからです。
意味があって初めて、進むべき道が見え、方向や距離がわかります。
達成感や充実感が得られるになります。