覚えようとしなくても、覚えられることがあります。
一方、覚えようとしているのに、覚えられないことがあります。
あなたも両方を経験したことがあるでしょう。
どうしてこれほど差があるのでしょうか。
覚えようとしなくても覚えられることには「ある共通点」があります。
「好きなこと」です。
好きなことや興味のあることは、覚えようとしなくても、自然と覚えてしまいます。
好きかどうかの判断は、脳の「扁桃体」という部位で行われ、記憶は「海馬」という部位で行われます。
実は扁桃体と海馬は隣接しているため、感情の起伏により扁桃体が反応すると、隣にある海馬にも作用を及ぼします。
そのため好きなことなら、自然と脳の記憶力が向上して、すいすい頭に入ってくるのです。
勉強でも好きな科目は、頑張らなくてもすいすい頭に入ってきますね。
ここに記憶力アップのコツがあります。
覚えようとしているのに覚えられないことがあれば、いったん覚える努力は保留にしてください。
そして「好きになる努力」から始めましょう。
できるだけ興味を持ち、できるだけ好きになるです。
「興味を持てない」「好きになれない」と思うかもしれませんが、どんなことにも面白さ・楽しさがあります。
それに気づいていないだけです。
興味がないと決めつけるのではなく、一度じっくり向き合って、面白さ・楽しさを調べてみます。
さわりや概要を知るだけでも違います。
「こんな面白さがあるのか!」「こんな楽しさがあるのか!」とわかれば、後はとんとん拍子です。
今まで知らなかったから興味が持てませんでしたが、知ってみると興味が入ります。
知識を受け入れる門が開き、記憶力が活性化されます。
あれほど覚えられなかったことが、あっさり覚えられてしまうのです。
「私はこれが好きなんだ!」という自分に言い聞かせることも有効です。
良い意味で、自分を思い込ませてください。
自己暗示の一種ですが、効果が認められた手法です。
好きだと思えば、たとえそれが思い込みであっても、扁桃体がポジティブに刺激されるため、隣のある記憶の海馬も活性化します。
おのずと記憶のスイッチが入り、すいすいスムーズに覚えられます。
好きだと思い込むことは、記憶力アップの薬なのです。