カフェのコーヒーを注文する際、気になるしぐさを見かけることがあります。
レジでコーヒーを注文して支払いを済ませます。
店員さんも笑顔で、こちらも笑顔です。
気持ちの良いやりとりで、そのままレジでコーヒーを受け取ります。
ここまではいいのですが、気になるのはこの後です。
店員さんが「ご注文のコーヒーです。どうぞお楽しみください」と言った次の瞬間、目線がさっと次のお客さんに向くのです。
早く次のお客さんの接客に移りたいのでしょう。
たしかに会計が終われば、目の前のお客さんとの接客は終了です。
後ろにはお客さんが並んでいるので、次のお客さんに目線が向くのはわかります。
だからといって用事が済んだ直後に視線がそれるのは、すっきりしない印象を与えます。
目の前にはまだお客さんがいます。
すぐ目線をそらされると、あしらわれているような印象を受けます。
せっかく気持ちの良いやりとりが、最後の瞬間で台無しです。
もやもやした気持ちなってしまい、会計の後に冷たい余韻が残るのです。
お客さんが目の前にいるときは、少なくとも目線をそらさず、最後まで意識を向けるのが丁寧です。
このワンシーンは、私たちが挨拶をするときにも通じるところがあります。
挨拶をするとき目を合わせますが、挨拶の直後に目をそらす人がいます。
さっと目をそらされると「何か不都合なことがあるのかな」と相手に不安を与えます。
別のところに注意が向いているということです。
嫌がっているような誤解を相手に与えかねません。
相手が目の前にいるときは、きちんと相手に視線を向け、むやみに目をそらさないことです。
きちんと相手に視線を向けることで「あなたに集中しています」という意思表示となります。
相手を尊重することになり、好印象となるのです。