「みんな、やってますよ」
「みんな、持っていますよ」
そう言われると、不安に駆られるのが人間です。
私たちは、利用者が多いものは良いものだと思い込む心理傾向があります。
そして利用者が多ければ多いほど、それだけ実績があり、安全に違いないと安心してしまいます。
「みんながやっているなら、私もやらないといけないかな」
「みんなが持っているなら、私も持たないといけないかな」
だんだん不安になって、自分も同じような行動を取りたくなります。
これを心理学では「バンドワゴン効果」といいます。
バンドワゴンとは、パレードの先頭をゆく楽隊車のことをいい、多くの人が支持するものに引かれる心理をいいます。
自分だけ仲間外れにされるのが嫌なので「みんながそうしているなら私も……」と考えそうですが、ちょっと待ってください。
これは詐欺師が使う常套句の1つです。
バンドワゴン効果を悪用して物を買わせようとする人は、詐欺師である可能性があります。
言葉をうのみにしてほいほい従っていると、いつの間にか高額商品を買わされることになり、痛い目に遭うでしょう。
詐欺師は人の不安をあおりながら金銭を騙し取っていきます。
そもそも「みんなやっている」「みんな持っている」という発言自体、本当かどうかわかりません。
「根拠は何ですか」「証拠はありますか」と聞いてみて、そこで具体的な資料やデータの提示がなければNGです。
「みんな、やってますよ。持っていますよ」というセリフでしつこく勧誘する人がいれば、注意フラグを立ててください。
下手に関わらず、一目散に逃げるのが賢明です。