童話『アリとキリギリス』というお話は、現代の社会人には学ぶ点の多いお話です。
今までの日本人はアリのように遊ぶことなく、一生懸命に働き続けるという生き方が尊敬されていました。
朝早くから夜遅くまで仕事を続ける人が「すごい!」と絶賛される時代でした。
しかし、もはや、この生き方には限界がくるようになりました。
仕事ばかりでは人間ですからストレスがたまり、やがて燃え尽きてしまう日が来てしまいます。
そのため最近ではストレスに悩む人が増え、鬱になる人が多くなりました。
アリの生き方が最もよいわけではなく、限界があるのです。
『アリとキリギリス』のお話では、キリギリスの生き方も出てきます。
働くことはせず、一生遊び続けて死んでいくという生き方です。
しかし、遊んでばかりだから寒い冬を乗り越えられず、食べるものにも困ってしまいます。
始めはよくても、後が大変になる生き方です。
『アリとキリギリス』のどちらの生き方がよいのかというと、本当のところ、どちらの生き方にも限界があるわけです。
では、どんな生き方をすればいいのでしょうか。
これからの時代は、アリとキリギリスが一緒になった「アリギリス」的な生き方が求められます。
一生懸命働き、一生懸命遊ぶという生き方です。
これが、これからの新しい時代の生き方になります。
アリギリスとは、仕事をするときは一生懸命にして、終われば次は一生懸命遊ぶという生き方です。
このようにオンとオフをしっかり区別していることで、気持ちの整理がつくようになります。
しかし、せっかくですから、もう1つレベルの高い生き方を紹介しましょう。
それは「仕事が遊びであり、遊びが仕事である」という生き方です。
これが「真のアリギリス」という生き方です。
自分の好きなことややりたいことをしていると、遊んでいるような感覚になります。
充実した時間を送ることができ、ストレスがたまるどころか発散させることができます。
その遊びを仕事にしてしまえばいいのです。
自分の才能や特技を生かし、遊びながらにして仕事をこなしてしまうのです。
仕事と遊びの融合です。
こうなれば、仕事をするのが楽しくなり、遊んでいる感覚なので楽しく、長続きします。
本当に才能を発揮したければ、仕事と遊びを区別するより、仕事と遊びを一緒にしてしまえばいいのです。
そうすることで1日中自分のやりたいことに打ち込むことができ、この上ない充実感を得られることができます。
私を例にお話しします。
私は仕事でコンピューター関係の仕事をしていますが、これは私にとってサイトを作るために必要な知識や知恵を学ぶ場です。
そこで得たことを次のサイト作成や本の執筆に生かします。
自分には仕事が遊びの一部になり、遊ぶために仕事をしているような感じになっています。
仕事は私には欠かせません。
仕事をしていても遊びの延長のような気がします。
遊びをしていても仕事の延長をしているような感じです。
仕事と遊びが1つになっているのです。
仕事と遊びの融合が、これからの新しい時代の生き方となるのです。