才能の開花には、量で勝負するのが一番です。
世間では、2つの言葉が飛び交っています。
「量が大切」と「質が大切」です。
どちらも大切に聞こえます。
最終的に才能として大切なことは「質」になります。
しかし、考えてみると当然のことですが、最初から高い質を得ている人はいません。
最初は質が低く、うまくやることさえままなりません。
高い質を持っている人は、過去に圧倒的な量をこなしたという経緯があります。
職人にも、スポーツ選手にも、芸術家にも言えることです。
たくさんの量をこなして経験を積んだからこそ、初めて得られる感覚があります。
「慣れ」といったものです。
慣れこそが、質へと変わるのです。
質の正体は、慣れです。
慣れの正体は、圧倒的な量というわけです。
「質を得たい」「才能を開花させたい」と願うなら、質へ真っ先に飛びつくのではなく、量をこなそうと考えればいいのです。
たくさんの量をこなしていれば、必ず「慣れ」が出てきて、いつの間にか質へと変わります。
量は慣れへと転化し、慣れは質へと転化していくのです。
オリンピックの金メダリストのほとんどは、早い幼少時期から経験を始めています。
一番早い時期から始め、一番量をこなした人が、表彰台に上がっているのです。
早い時期から始めたので必然的に練習量が増え、当然のごとくほかの人より早く慣れ、質を圧倒させていったのです。
勉強も同じく早い時期から始めていると、頭が勉強に慣れてくるようになり、うまく考えることができるようになります。
「飲み込みが早い」という言葉を聞いたことはありませんか。
これは頭が冴えている人によく使われる言葉です。
初めから頭がよくて飲み込みがいいのではありません。
たくさんの勉強をした経験から、頭の中に入っている情報の1つに当てはめて考えているため、飲み込みが早いだけです。
知識の多い人は、いろいろな物事に関連づけて覚えられるため、飲み込みも早くなります。
「飲み込みが早い」の正体も、たくさんの勉強量をこなした結果にすぎません。
世の中にあるほとんどすべての「質」は、その手前に圧倒的な「量」が存在しています。
質のためにあれやこれやとつべこべ考えず、ばか正直にただ量をこなしていけばいいのです。
常に量を土台にすれば、いつの間にか後から質がついてくるのです。