「氷山の一角」という言葉があります。
「海に浮かぶ氷山の小さな頭は、山の頂上の部分でしかなく、水面下にはさらに大きな氷がある」という意味です。
わかりやすく言うと、以下のような図になります。
*~~~~~~~~~ 海面
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*********** ← 氷
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海面に浮かんだ頭は、ほんのわずかでしかありません。
しかし、その頭は、巨大な山のてっぺんでしかないのです。
いくら海面に出た頭が小さな氷の塊でも、その下には大きく巨大な氷があります。
成長というテーマも、この氷山の一角と同じです。
成長というのは普段はなかなか生活の中には表れず、しているのかどうなのかわからないことがほとんどです。
たとえば経験です。
「経験が大切」とは言いますが、具体的に経験がどう役立っているのかは、すぐはわかりません。
経験しても、すぐ役立つということはまれです。
ほとんどが無駄な経験と思えるようなことばかりです。
「経験を生かす」とは、たくさんの経験の蓄積が、ほんの一部が生活の表面に少し顔を出すことです。
その顔が大きければ大きいほど、その下には膨大な経験が隠れています。
幅広くて奥深い経験を積めば、それだけ山が大きくなり、揺るぎない土台が出来上がります。
隠れている部分が大きくて、多ければ多いほど、それだけ土台がしっかりしているということなのです。
私は今、HAPPY LIFESTYLEを運営しながら、普段の仕事もしています。
普段の仕事もIT関係の仕事ですが、ほとんどがHAPPY LIFESTYLEとは無関係で意味がないようなことばかりです。
資料をチェックしたり、手順書を作成したり、オペレーターをしたりと、関係がなく無駄な時間と努力をしているように思えます。
しかし、こうした経験をどれだけしておくかで、その氷山の一角が変わってきます。
しっかりした氷山の一角を作るためには、巨大で膨大な量の経験の山が必要です。
私が書いている文章は氷山の一角で、その下には仕事上で経験する数多くの無駄な経験が蓄積され、土台になっています。
仕事を通して身についたことやわかったこと、経験できたことを生かし、HAPPY LIFESTYLEを作っているのです。
無駄を侮辱する人は、大きな山を作れない人です。
いざというときに役立つ力を発揮できるのは、普段は無駄と思える経験ばかりなのです。