歩いているとき、道ばたを落ちている小石を見つけてください。
単なる小石です。
どこにでもある普通の小石でしょう。
何も変わったところはないでしょう。
その小石を見たところで「何とも思わない」というところが正直なところでしょう。
特別な感情はなく、感動することもないでしょう。
しかし、思い出してください。
はるか昔、まだあなたが幼いころのことです。
道ばたの小石で遊んでいたことがあったはずです。
当時は小石に興味津々でした。
小石を拾っては、色や形にわくわくしていた時期があったでしょう。
小石を集めたり投げたり積み重ねたりしながら、楽しく遊んでいた時期があったことでしょう。
きれいな小石を見つけて宝物にしていた時期があったかもしれません。
それから時が経ち、あなたはすっかり成長して大きくなりました。
年齢を重ねた結果、すっかり大人の思考と価値観に染まっていることでしょう。
小石を見ても、何も思わなくなってしまいました。
興味があるのは、小石よりお金。
あえて興味のある小石といえば、宝石くらいでしょう。
もちろんお金や宝石も価値のあるものですが、ちょっと昔の自分を思い出してみませんか。
道ばたに落ちている小石を拾って、昔の自分を思い出してください。
昔の自分を思い出すような感覚で、小石をじっくり観察してください。
「この小石は面白い!」と思ってみましょう。
面白くなくても、頭を柔らかくして「面白い」と思ってみてください。
色や形を楽しむのもよし。
ざらざらした感触を楽しむのもよし。
小石に鼻を近づけて、におってみるのもいいでしょう。
「そういえば、こういう小石を喜んでいたよね。こんなふうに遊んでいたなあ。集めた小石を宝物にしていたよね」
昔の自分を思い出すでしょう。
道ばたには、昔の自分を思い出すきっかけがあふれています。
道ばたに落ちている小石は、童心を思い出す材料です。
今日もあなたは、道を歩くでしょう。
道ばたに落ちている小石を通して、昔の自分や初心の心を思い出してみましょう。
「たかが小石」と言ってしまえばそれまでですが、見方によっては「すてきな小石」と言えます。
小石のおかげで元気が出ます。
アイデアが浮かぶかもしれません。
タイムマシンは、道ばたに落ちています。
道ばたに落ちている小石を見て、あなたは童心を思い出すのです。