人間関係では、喧嘩をするのは簡単なことですが、仲直りとなるとそう簡単にはできません。
自分の負けを認め、謝るというのは自分のプライドを傷つける行為だからです。
特にプライドの高い人は「何が何でもできないこと」の1つになります。
謝るというシンプルな行為が、複雑で難しいことに感じてしまうのです。
自分のプライドを傷つける行為を進んでやることは、自分を否定してしまうことになります。
だからこそ、プライドの高い人は特に難しいのです。
謝ることができない人は、例外なくプライドの高い人です。
自分と相手とを「上と下」という見方しかできません。
人間関係をよくするために必要なことは、意外なことに自分のプライドを捨ててしまうことです。
みんなと友人になりたい、もっと仲良くなりたいと思う人は、まず自分のプライドという異物を捨てましょう。
人間関係のテクニックを磨くより先決なのです。
プライドは、人間関係のみならず、気持ちのコントロールや人生においても大きな障害物となってしまうものだからです。
ささいなことで友人と揉めたり、自分のプライドのために、やりたいことより見栄を先行させてしまったりする人生となります。
そのうえ、プライドがあるために、なかなか自分で人生の道をやり直せない。
やり直すことにさえ、今までの自分を否定することだという強い認識があり「それだけはできない」というのです。
世間の目や体裁、見栄、肩書があるために、間違っているとわかっているのにやらざるを得ないことになってしまうのです。
これほど世話の焼ける異物はありません。
病院では体に異物ができれば、ドクターが手術で取り除いてくれます。
しかし、プライドという異物だけは、自分しか取り除けないのです。